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【新型インフルエンザ】

米国で初の死者 メキシコ人の幼児

2009年4月30日

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 【ワシントン=嶋田昭浩】米疾病対策センター(CDC)は29日、新型インフルエンザ感染により米テキサス州で幼児が死亡したことを明らかにした。メキシコ以外での死亡は初めてだが、同州の保健当局者はメキシコ人だったと説明している。メキシコ政府は、新型インフルエンザに感染した疑いのある死者が160人に達したと同日に発表。新たにドイツ、オーストリア、コスタリカで初めて感染が確認され、感染者が出た国は10カ国に増えるなど感染は拡大を続けている。

 テキサス州ヒューストン市保健当局のキャシー・バートン報道官は29日、同市の病院で27日に1歳10カ月の幼児が死亡し、新型インフルエンザの感染が確認されたと語った。同報道官によると、幼児はメキシコ国内に居住。今月上旬、家族とともにテキサス州南部の親類を訪ねた際に発熱し、近くの病院に入院。13日にヒューストンへ搬送され治療を受けていた。

 米国での感染者は10州で計91人に上る。入院したのは5人で症状も比較的軽いが、CDCのベッサー所長代行は「感染拡大に伴い症状の重い患者が増え、死者がさらに出ることも考えられる」と警告した。

 メキシコではこれまでに2498人が入院し、現在もまだ1311人の患者が入院中だという。同国のコルドバ保健相は「死者数の増加は抑えられてきている」と、早期治療が効果的だとあらためて強調した。

 コスタリカではメキシコから帰国した男女2人で感染が確認された。メキシコ以外の中南米諸国での感染確認は初めて。コスタリカのアビラ保健相によると、検体をCDCに送り最終確認する。

 欧州でもドイツの男女3人、オーストリアの女性1人で初めて感染が確認された。いずれもメキシコから帰国してから症状を訴えたが、容体は安定しているという。

 韓国の保健福祉家族省は29日、メキシコなどから帰国した旅行者5人がせきや発熱の症状を訴え、感染の疑いがある患者は計6人に増えたと発表。ブラジル政府も、メキシコからの帰国者ら20人に感染の疑いがあり検査中だと28日に発表するなど感染拡大が収まる気配はみられない。

 

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