2009/04/30(木) 03:28:41 [中共(中国共産党)]

中国のIT情報開示要求
麻生総理が撤回を申し入れる

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IT製品の強制開示、来年5月から=日本は撤回を要求−中国
【北京29日時事】 中国国家認証認可監督管理委員会は29日、IT(情報技術)製品の情報を企業に強制開示させる制度について、当初予定の今年5月実施から、2010年5月に導入を延期する方針を明らかにした。ただ、日本政府は知的財産権保護の観点から、今後も米欧と歩調を合わせ、制度そのものの撤回を要求する方針だ。時事通信Web) 4月30日付記事より参照のため引用/写真は日本経済新聞Web) 4月29日付記事より参照のため引用

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麻生総理が撤回を申し入れる

 表題は、中国政府による、他国からの輸入製品、および現地生産品のIT情報(ソースコード)の強制開示を求める制度実施(5月1日発表,実施開始は1年後)に対して、この日(4月29日)に訪中した麻生総理が、明確に、同制度の撤回を求めたことを伝える記事である。先稿に触れたことだが、もしも、同制度が実施となれば、IT製品の技術が丸裸にされるに等しい。また、同制度を盾にするかのように、ソースコードの開示に積極的に同意しない企業や、明確に拒む企業を「違反」とみなし、現地の生産拠点や研究施設を強制捜査の対象とするのみならず、中国共産党による工場やラインの収奪を“合法化”させる懸念がある。言葉を換えれば、それらを視野に入れた、否、鮮明に意図したかの、性急なまでの「制度」実施とも指摘できる。

 これに対して、麻生総理は、云く、「同日、中国の温家宝首相との会談で「中国の政府調達の範囲は広い。貿易の障害になることは避けてほしい」と導入再考を促した」(時事通信)と。明確に反対した様子が伝えられている。

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時事通信Web) 4月30日付記事
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 麻生総理ならではことであり、年初には、4月に解散総選挙を断言していたどこかの政党の代表が総理に就いていれば、反対の言葉すら述べることは出来なかったのではないか。しかし、自らはろくに情報開示をしない国が、どうして、こうまで一方的に、且つ身勝手なまでの要求に出るのか。この内容とタイミングを測っておくことが重要だ。聡明な読者にはすでにお気づきの通り、事の詰まりは、IT製品の情報云々のレベルに終始する次元にはなく、ひいては、インフラや軍事技術にまで侵蝕する懸念がある。折しも、明年は、地上デジタル放送の開始時期に当たる。ソースコードは、IT分野に広範に使われているが、その根幹には、共通したコーディングもまた存在している。

 すなわち、この情報開示の要求に従うとすれば、「指定品目」に限らず、インフラやセキュリティ、軍事技術の全般にわたるIT情報を渡すのに等しい。いわば、「地上デジタル」も含めて、先進技術のほとんどが、中国共産党の手のひらの上に乗る懸念は否定できないのである。日本、および各国の政財界は、この制度の先にある懸念を、直ちに先読みすべきであり、あmた、今般の理不尽な制度実施の発表を端緒として、同国は、決して、まともに相手すべきではないことに気づき、貿易の上で一線を画すべきである。さもなくば、中国共産党政府は、労せずして、世界のIT図面を手に入れることになるだろう。
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絹糸の貿易に戻せ

 同国が制度実施を延期した、とする2010年5月までは、未だ、1年間ある。対策を講ずるには決して十分な時間とは謂えないのかもしれないが、1年あれば、政治的にも、技術的にも、相応の対策を講じることができよう。各国との間で、チャイナリスク対する認識を共有し、可能な鍵り協力して、毅然と対峙すべき問題だ。大陸との貿易ではIT製品や精密機械は「無し」として、絹糸の貿易に戻しても構わない。人的交流を大幅に制限しても差し支えない。

 下記は、産経紙面(4月24日)に掲載された「上海モーターショー」の様子だが、この21世紀にあって、ただでさえ、このような芸当を平然とやってのける国柄であることを再認識しておくべきであろう。3年前に、知的所有権の問題改善を約束しておきながら、今も何ら変わらない状況にある、その一端を示す記事と謂えるのではないか。

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産経新聞記事(切り抜き)4月24日朝刊(1面)
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■ 主な関連資料:

中国の情報侵略 2009/04/24
小沢「長城計画」の正体 2007/12/07

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【筆者記】

 たとえ、多くの社員が賛成していなくても、経営者の判断で中国へ進出する企業は依然として後を絶たない。ある自動車関連会社に勤務する同窓が、このように嘆いていたことを思い出す。プロジェクトの“協力関係”の上で、向こう(中国)が、情報提供は当たり前、という態度で、製品に関係の無い技術情報を要求して来るケースが目立つ(要旨)と。読者の中にも、同様の経験をお持ちの方もおられると思う。同国に進出するなど、の関わりを持たないことが一番なのだが。以上、記事を参照し、雑感ながら、短稿を報告する。
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 読者のみなさまにはお忙しい中、ご訪問をいただき感謝しています。ここに、小稿を新たにアップさせていただけたことを有難く思います。 拙い記事に対し、有志のみなさまより、内容を的確にフォローいただくコメント、身を案じてくださるコメント、メッセージをいただき感謝します。一日一日を大切に、みなさまと共に考え、真実を共有できればと願っています。事実を指摘する批判は「悪口」ではなく、真実を掘り出し、その共有のために不可欠です。また、真実の共有はすべての第一歩です。正論は真実から生まれ、良識の声は必ず力になる。辛抱強く支えてくださるみなさまに心より感謝します。

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