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あしなが育英会 不況のあおりで苦境 (1/3ページ)

2009.4.25 02:05
このニュースのトピックス学校の現場レポート

 高校・大学生らが街頭に立ち、交通事故や病気で親を亡くした生活困窮遺児たちの進学資金への支援を呼びかけるあしなが学生募金が、「100年に1度」の不況のあおりを受け、苦境に立たされている。平成20年度の新規奨学金申請者が過去最多の約2800人にのぼる一方、今春の大学進学者への支給率は、資金不足で過去最低の約6割にとどまった。主催する「あしなが育英会」(東京都)は「このまま不況が長引けば、ますます教育を受ける機会を奪われる学生遺児が増えかねない」と危機感を募らせている。

 今月18、19両日、全国の主要駅前などで行われた第78回募金。参加した学生ボランティアは、募金箱を手に「ご協力をお願いします」と、約8時間にわたり、街角で声を上げ続けた。

 「不況がどう影響するのか予測がつかない。今回の街頭募金が、大きな分かれ目だと思っている」。自らも父親を亡くした交通遺児で、同会の奨学金を受けて社会に出た同会理事の小河光治さん(43)は、深刻な表情で語る。

 同会では毎年春と秋に街頭募金を実施しているが、募金額はバブル期の平成元年秋の約2億円をピークに減少。昨年秋は、昨年春と比べても1割以上少ない約1億6100万円まで減少した。社会経済状況を写す鏡ともいわれる街頭募金だけに、小河さんは25、26両日にも行う今回の募金の成り行きに気をもんでいる。

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