民主党は27日午前、党本部で常任幹事会を開き、4月の名古屋市長選の候補者推薦などについて協議した。愛知県連側が元愛知県弁護士会副会長の伊藤※彦(くにひこ)弁護士(55)の推薦を全会一致で決めた経緯を報告したが、同党の河村たかし衆院議員(60)=愛知1区=も出馬の意向を表明したことから、なお調整の余地があるとして最終判断を見送った。
出席者によると、愛知県選出国会議員団長の佐藤泰介参院議員が県連推薦を報告したのに対し、党本部の決定に向けた具体的な議論には至らなかったという。佐藤氏は記者団に「正式な書類が幹事会に上がってこなかったため議論にならなかっただけで、推薦は既に伊藤氏で決まった話だ」などと話した。
一方、幹事会に出席した輿石東参院議員会長は記者団に対し「県連でもっとまとめてほしい」と述べた。県連幹部は「正規の手続きを経て、党本部に上申した結果が覆されることはない」としているが、河村氏はなお「不退転の決意は全く変わらない」としている。総選挙への影響も懸念されることから、小沢一郎代表が最終判断を下すとみられる。【丸山進、影山哲也】
※は「邦」の変字
毎日新聞 2009年1月27日 14時19分(最終更新 1月27日 14時35分)