先進国に比べ50％の水準にとどまっている韓国のエコ技術を、2012年までに80％の水準まで高める戦略ロードマップ（行程表）が発表された。エコ技術とは、太陽電池のようにエネルギーと環境問題を解決しつつ新たな市場を開く新技術のことをいう。

　大統領直属の「緑色成長委員会」は22日、ソウルの韓国科学技術団体総連合会で科学技術界との対話チャンネルに当たる「緑色成長科学技術界協議体」を発足させ、こうした内容を盛り込んだ「重点緑色技術開発・産業化戦略ロードマップ」を発表した。

　緑色成長委はロードマップで、今年1月に国家科学技術委員会が大統領に報告した27大主要エコ技術を、すぐに成長の動力源にできる技術、商用化のための普及支援などが必要な技術、源泉となる技術の確保が必要な技術などに分け、体系的な投資が必要だと語った。

　例えば、シリコン太陽電池や照明用LED（発光ダイオード）は短期の集中投資を通じ輸出産業に育成し、高効率2次電池や知能型電力網などは実証・普及を通じ、商用化を促進しなければならない。一方、非シリコン系太陽電池、水素製造・貯蔵技術は長期的投資で源泉となる基盤技術を確保しなければならない、と提案した。

　緑色成長委員会はこれを通じ、韓国のエコ技術は2012年までに先進国の80％の水準へ到達し、輸出・内需の規模が1100億ドル（現在のレートで約10兆7756億円、以下同）に増えると予測した。さらに2030年には、技術水準が先進国の94％、輸出・内需の規模が9100億ドル（約89兆1436億円）になると予測した。

　この日発足した緑色成長科学技術界協議体は、学界や産業界、研究所などの専門家ら合わせて39人と政府関係者で構成され、朴賛謨（パク・チャンモ）大統領科学技術特補が代表を務める。

李永完（イ・ヨンワン）記者