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大阪女児遺棄:脳に血腫 体に打ち身の跡も

 大阪市西淀川区の市立佃西小4年、松本聖香(せいか)さん(9)が遺体で見つかった事件で、大阪府警の24日の司法解剖の結果、脳に微量の硬膜下血腫があることが分かった。死因は特定できなかったが、専門家によると、血腫は一度でも外部から強い力が加わればでき、放置すれば死亡する可能性があるといい、府警は母親の美奈容疑者(34)や内縁の夫の小林康浩容疑者(38)らの虐待や放置が死因に結びつかなかったかを調べている。

 府警西淀川署捜査本部によると、司法解剖の結果、血腫のほか、体に打ち身の跡があった。死亡推定時期は6日ごろで、胃には食物が残っていた。

 遺体の状況について、法医学の専門家は「目立った外傷がなくても、突き飛ばされて畳などに落ちれば内側で出血する。頭に外力が加わると脳が腫れ、脳ヘルニアを起こしたり、脳しんとうで意識不明になり、放置されたまま亡くなることも考えられる」と話す。

 これまでの捜査本部の調べで、聖香さんが今年1月、小林容疑者にたたかれた、と担任教諭に訴えたり、家族の外出時に聖香さんがベランダに1人で放置されていたことが判明。聖香さんが美奈容疑者らに持病の薬を与えられていなかったことも分かっている。

 美奈容疑者は「(聖香さんが)5日に部屋で死んでいたのを確認した」と供述。小林容疑者は「6日朝、ベランダに放り出していた聖香が死んでいるのが分かった」と話しており、府警は死亡時の状況を追及している。

 一方、遺体発見現場の奈良市柳生下町の墓地近くには、かつて小林容疑者の親族が住んでおり、小林容疑者に土地勘があったことが分かった。小林容疑者は「私が知っている墓地に埋めた」と遺体の遺棄場所について府警に供述していた。

 府警は24日、美奈、小林両容疑者と知人の杉本充弘容疑者(41)の3人を死体遺棄容疑で送検した。

毎日新聞 2009年4月25日 2時30分

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