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大阪女児遺棄:持病の薬与えず…母ら日常的に虐待か

松本聖香さんの遺体発見現場付近を調べる捜査員=奈良市柳生下町で2009年4月24日午前9時55分、本社ヘリから竹内紀臣撮影
松本聖香さんの遺体発見現場付近を調べる捜査員=奈良市柳生下町で2009年4月24日午前9時55分、本社ヘリから竹内紀臣撮影

 大阪市西淀川区の市立佃西小4年、松本聖香(せいか)さん(9)が行方不明になり、母親の美奈容疑者(34)ら3人が死体遺棄容疑で逮捕された事件で、美奈容疑者らが少なくとも3月中旬以降、聖香さんに持病の薬を与えていなかったことが捜査関係者への取材で分かった。外出時に聖香さんをベランダに放置することもあり、養育放棄や虐待が日常化していた疑いもあるという。大阪府警西淀川署捜査本部はこうした虐待が死亡につながった可能性もあるとみて、24日、遺体を司法解剖して死因を調べるとともに、ほかに同容疑で逮捕された内縁の夫小林康浩(38)、2人の知人の杉本充弘(41)の両容疑者を追及する。

 捜査関係者によると、聖香さんは常時薬の服用が必要な持病を抱えており、定期的に薬を処方されていた。しかし、自宅には3月以降の薬が残されていたという。聖香さんは3月11日以降、「体調不良」を理由に学校を欠席。その後、住民らの目撃情報もなかった。

 また、大阪市教委によると今年1月16日、左ほおにあざをつくった聖香さんが、学校で担任教諭に「新しいお父さん(小林容疑者)にたたかれた」と訴えていた。担任が自宅に電話して尋ねたところ、美奈容疑者が「この子はあちこちに体をぶつけるので」と虐待を否定したという。

 さらに、聖香さんが「宿題をするまでご飯を食べさせてもらえず、寝かせてくれないこともある」と話したことを尋ねると、美奈容疑者は「聖香はよくうそをつく」などと説明したという。

 奈良市内の山中で見つかった遺体に目立った外傷はなく、腐敗も進んでいないという。府警は、死後間を置かずに埋められたとみている。府警は24日朝から、遺体が見つかった奈良市の山中にある墓地を現場検証。遺体は深さ約70センチの土中から見つかり、衣服は身につけていなかった。

毎日新聞 2009年4月24日 15時00分(最終更新 4月24日 15時00分)

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