新型インフル:メキシコからの直行便、成田着 感染者なし

2009年4月29日 11時40分 更新:4月29日 12時40分

新型インフルエンザ発生国のメキシコから直行便で帰国し、報道関係者の取材を受ける女性=成田空港で2009年4月29日午前8時2分、手塚耕一郎撮影
新型インフルエンザ発生国のメキシコから直行便で帰国し、報道関係者の取材を受ける女性=成田空港で2009年4月29日午前8時2分、手塚耕一郎撮影

 世界保健機関(WHO)が新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の警戒レベルを「フェーズ4」へ引き上げて以降、初めてのメキシコからの直行便が29日朝、成田国際空港に到着した。メキシコ市発ティフアナ経由のアエロメヒコ58便(乗客185人、乗員13人)で、成田空港検疫所は検疫官を機内に乗り込ませて乗客の健康状態をチェック。40代の日本人男性1人が発熱を訴えたため、機内でインフルエンザの簡易検査を実施したが、陰性だった。

 同便は定刻の午前6時45分、同空港に着陸。駐機場に停止した午前7時ごろ、防護服やマスク、ゴーグル、手袋を身につけた検疫官7人が機内に入った。携帯用のサーモグラフィーで高熱の乗客がいないかを確認し、症状の有無などを記入する質問票を回収した。

 発熱のあった男性は他の乗客が降りた後、機内後方に移され医師の診察を受けた。男性の周囲の乗客20~30人も、検査結果が出るまで機内にとどまるよう要請された。簡易キットによるインフルエンザ検査では陰性と判明。午前8時過ぎ、検疫作業は終了した。

 小学生の子供を連れた女性(38)は駐在員の夫の会社の指示で一時帰国。「夫が残っているので心配です」と不安そうに話した。【倉田陶子】

文字サイズ変更
この記事を印刷
 

特集企画

おすすめ情報