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豪州、戦後最大の軍備増強を計画 「対中警戒」鮮明 (1/2ページ)

2009.4.29 21:40

 【シンガポール=宮野弘之】オーストラリアのラッド政権が、第二次大戦後、最大となる軍備増強を計画している。近く発表される国防白書で今後20年間で潜水艦隊を倍増し、新たにF35戦闘機を100機導入するなど装備の大幅な刷新と増強の必要性を表明する見通しだ。地元紙オーストラリアンが伝えたもので、アジア太平洋地域で空母を含む中国海軍の増強に対抗するものとされる。ただ、ラッド首相はこれまで「親中派」とみられてきただけに、今回の計画に中国が強く反発することも予想される。

 白書では、アジアにおける中国の着実な軍備の増強により、アジアの大国間で海軍力の増強競争が起こると分析。その結果、巡航ミサイルを搭載した新世代の潜水艦や軍艦、さらに対潜水艦戦や電子戦用の基盤整備が進むだろうとしている。

 こうした地域情勢に対応してオーストラリアとしても海軍力を中心に増強をはかり、シーレーン(海上交通路)の防衛に努めるのが狙いだ。ラッド首相も昨年末、「シーレーンを守ろうとするつもりなら、相応の能力が必要だ。わが国は、そのために必要な海軍力を将来持たなければならない」と述べていた。

 白書では、今後の国防計画について、弾道ミサイル防衛システムを搭載した7000トン級の戦艦8隻、さらに1500トン級の新型の哨戒艇を2020年までに導入するとしている。さらに海軍力を増強するため、対潜哨戒機も旧型のAP3オライオンから、P8ポセイドンへと更新、少なくとも8機を導入する計画だ。さらに対潜ヘリコプターを27機以上導入することが検討されている。

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