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内縁の夫による虐待 増加傾向 小さなサイン見逃すな!
このニュースのトピックス:暴行・虐待
内縁の夫による虐待事件は全国的に増加傾向にある。本来子供を守るべき実の母が、夫への気兼ねなどから一緒に虐待するケースも少なくないといい、専門家は「小さなサインを周囲が見逃さないことが重要」と警鐘を鳴らしている。
警察庁によると、平成20年に児童虐待で検挙された加害者で最も多いのは実母の95人。実父、養父・継父と続き、内縁関係の父は4番目。しかし、検挙数は52人と5年前(30人)に比べて大幅に増加している。
社会福祉法人「子どもの虐待防止センター」(東京)の石川ゆう専任相談員は「子供からすれば、見知らぬ他人を急に親と認めて接するのは難しい」としたうえで、「そんな子供の態度に腹を立ててせっかんすれば余計に子供は緊張する。それがさらなる虐待につながる、という悪循環を招きやすい」と指摘する。
才村純・関西学院大教授(児童福祉論)は、目の前で起きている虐待を実母が容認してしまうことについて、「内縁の夫から子供の態度を責められた妻が、『夫から見放されたくない』という心理にとらわれて虐待に加担してしまうことはあり得る」と分析する。
また、今回の事件では、松本聖香さん(9)が顔にあざをつくっているのを学校側が気付いて事情を聴いたり、聖香さん宅から悲鳴を聞いた近所の人が警察に通報したりしながらも、結果としてサインは見落とされた。
石川相談員は「周囲を拒むことでしかSOSを発せない家族もいる。二度と悲しい犠牲を出さないためにも、地域全体が事件を検証し、教訓を学ぶことが必要」と話している。
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