新係数の評価指標を例示−DPC分科会で厚労省
中央社会保険医療協議会(中医協)のDPC評価分科会(分科会長=西岡清・横浜市立みなと赤十字病院長)は4月27日、現在の調整係数に代わって導入する新しい機能評価係数のうち、「DPC対象病院で評価を検討すべき」とされた各項目をめぐる検討をスタートさせ、事務局の厚生労働省が、病院による取り組み度合いを判断する「評価指標」の具体例を項目ごとに挙げた。
【関連記事】
DPC新係数「救急受け入れ状況の評価を」
新係数、「手術症例数」など8項目は優先度低く―DPC分科会
新係数候補、10項目は検討対象外に−10年度改定
「救急医療など二重、三重に評価を」―DPC分科会
「データ分析可能」は8項目−DPC分科会
西岡分科会長は、今後は項目ごとのDPCデータなどを用いて議論を本格化させる方針を示した。
来年度に導入する新係数をめぐるこれまでの議論では、「DPC病院として正確なデータを提出していることの評価」や「患者の年齢構成」「がん診療連携拠点病院」など9項目を「DPC対象病院で評価を検討すべき」ものと位置付け、今後は同分科会を中心に検討することが決まっている。
また、「救急・小児救急医療の実施状況および救急における精神科医療への対応状況」など4項目については、同分科会と中医協の診療報酬基本問題小委員会が並行して議論することになっており、この日厚労省が評価指標を例示したのは、これらを合わせた13項目。
「DPC病院として正確なデータを提出していること」の評価指標としては、「部位不明・詳細不明コード/全DPC対象患者」を例示したほか、「患者の年齢構成」については、「一定の年齢以上または未満の患者数/全DPC対象患者」を挙げた。
また、「救急・小児救急医療の実施状況および救急における精神科医療への対応状況」の評価指標の具体例には、「救急車で搬送され入院した患者数/全DPC対象患者」や「救急車で搬送され入院した小児の患者数/全DPC対象患者」など9つを列挙した。
このほか、小委と並行して議論する項目に位置付けられている「医師、看護師、薬剤師等の人員配置(チーム医療)」については、「病院に勤務している各職種の職員数/全DPC対象患者」と「病棟に勤務している各職種の職員数/全DPC対象患者」の2つを挙げた。
これらについては、DPCデータはないが、医療機関に大きな負担を掛けずに速やかに把握できるという。
更新:2009/04/28 18:04 キャリアブレイン
新着記事
看護基礎教育の年限延長などで議論(2009/04/28 23:24)
水際対策本格化、帰国者の追跡調査も―新型イ ...(2009/04/28 23:17)
「『中福祉・中負担』のイメージ示すことが大 ...(2009/04/28 23:15)
注目の情報
PR
記事を検索
CBニュース会員登録メリット
気になるワードの記事お知らせ機能やスクラップブックなど会員限定サービスが使えます。
一緒に登録!CBネットで希望通りの転職を
プロがあなたの転職をサポートする転職支援サービスや専用ツールで病院からスカウトされる機能を使って転職を成功させませんか?
【第58回】垣内国光さん(明星大教授) 賃金が低い、職員が定着しないといわれる介護の現場。明星大の垣内国光教授は、ケアワークは人を思い、よりよい生活を願って仕事をする、やりがいのある仕事だが、専門性が評価されていないという。また、職員の離職の防止には、職場での支え合いの関係が大きく左右するという。■ ...
神奈川県の三浦市立病院は、人口5万人の三浦市ならではの医療の在り方を模索している。職員の意欲を高め、人を育てながら、さらに地域に必要とされる病院を目指す。改革はこれからが本番だ。■小児科医が地域に飛び出して行く 三浦市立病院は、三崎港を臨む高台にあり、眼下には豊かな緑が広がる。2月初旬、おだやかな ...
WEEKLY
現在、「潜在看護師」は全国で55万人に上ると言われており、離職防止の観点から、24時間対応の院内保育所のニーズが年々高まっています。