| ワシントンで24日開かれたG7は「世界経済は年内に回復を始める」との共同声明を採択した。現実から目を背け、根拠のない楽観論を流すとはあまりにも無責任。とくに与謝野財務相の発言は白々しかった。「日本経済の明るい兆候について説明したい」と言って「自動車、電機の回復が始まった」とする英文の資料もバラまいた。ちょっと待ってもらいたい。電機メーカーはこれから公的資金にすがろうとしているのだ。どこに明るい兆しがあるのか。デタラメもいいところ。世界恐慌はさらに深刻化しているというのが常識だ。この大不況はあと10年続き、危機脱出のシナリオはまったく見えない状況だ。政策オンチの麻生首相はともかく、経済通を自任する与謝野財務相の認識は甘過ぎる、というよりもデタラメだ。 |