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【国際】

豚インフル メキシコ医師ら“告発” 『未報告の死者がいる』

2009年4月28日 朝刊

 【ロンドン=共同】「報告されていない若者の死者がいる」「状況はコントロールされていると言うにはほど遠い」−。英BBC放送は二十七日までに、豚インフルエンザ感染の震源地メキシコの医師らが生々しい被害実態を“告発”した投稿をウェブサイトやラジオ番組で公開した。

 メキシコ市の呼吸系疾患専門医アントニオ・チャベス氏は「一日に三人から四人が死亡する事態が二週間以上前から続いている」として、感染者の死亡率は「メキシコ当局の報告より高いのが真実だ」と指摘した。

 二十歳から三十歳までの若い世代が「望みを失った医師らの目の前で」次々と亡くなっていくことに、深い悲しみに襲われると吐露した。

 さらにメキシコ市の医師グアダルーペさんによると、必要な検査が実施されなかったため豚インフルエンザとは報告されていない若者の死亡ケースが数例あるという。

 南部オアハカのアルバロ・リカルデス氏は「病院で働く友人らは、状況はとても悪く、医師と看護師を含め十九人が死亡したと話していた」と説明。また「彼らは本当の状況については口外しないよう言われている」として、当局による情報隠しの可能性も示唆した。

 

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