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豚インフル:欧州、中東でも感染の疑い メキシコから帰国

 豚インフルエンザと疑われる感染例は26日、フランスやスペイン、イスラエル、ニュージーランドで報告され、世界的な広がりを見せ始めた。いずれもメキシコから帰国した人ばかりで、衛生当局がウイルス検査を進めている。メキシコでは25日、感染が疑われる死者が81人に増加、米国でも感染が拡大している。

 メキシコのコルドバ保健相は25日、記者会見し、同日までの豚インフルエンザとみられる感染者数は1324人、死者数は81人と発表した。死者のうち死因を豚インフルエンザと確定した人数は20人で、前日と同じ。

 米疾病対策センター(CDC)は同日、新たに中西部カンザス州で2人、西部カリフォルニア州で1人の豚インフルエンザ感染を確認し、感染者が計11人になったと発表した。メキシコと国境を接する州以外にも患者の所在地が広がり、感染拡大への懸念が高まっている。

 一方、ニューヨーク市のブルームバーグ市長は26日、同市クイーンズ区の私立中等学校の生徒8人が、豚インフルエンザウイルスに感染していたと発表した。この学校にメキシコから最近帰国した生徒が数人おり、他にも発熱など症状を訴える生徒が約100人いることから、集団感染も疑われている。

 こうした中、米国のギブス大統領報道官は26日、NBCテレビに対し、「我々は適切な予防策を取っている。今はパニックになる時ではない」と語った。

 米国以外でも、メキシコからの帰国者を中心に感染の疑われる人が相次いで発覚している。

 ニュージーランドのライオール保健相は26日、メキシコに3週間滞在し、25日に帰国した高校生10人が豚インフルエンザに感染した疑いがあると発表した。AFP通信などが伝えた。

 さらにスペインで3人、仏で4人が豚インフルエンザに感染している疑いがあることも26日、分かった。いずれもメキシコから帰国した旅行者。

 イスラエルでも、メキシコから帰国し、感染した疑いのある男性1人が入院した。【パリ福原直樹、ニューヨーク小倉孝保、ロサンゼルス吉富裕倫】

毎日新聞 2009年4月26日 23時51分(最終更新 4月27日 1時52分)

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