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夜空を見上げると何が見える? キラキラと輝く星々、火星や金星などの惑星、時おり視線をシュッと横切る流れ星…。他には??
夕方から夜に移り変わるころ、空を見上げていると、ひときわ遅く移動する小さな光の点を見かけることがあるんだ。飛行機みたいには点滅しないし、もっとずーっと遠いところを飛んでいるような…え!UFO? いやいや、コレ、実は人工衛星が日本の上空を通過しているところなんだ。大気圏のずっと上を飛んでいる人工衛星に太陽の光が当たって、その反射光が見えているというわけ。大きな衛星ほど、太陽の光をいっぱい反射するので、見えるチャンスも増えるんだ。
肉眼で見える可能性がいちばん高いのは、完成するとサッカー場ほどの大きさになり、史上最大の人工衛星ともいえる国際宇宙ステーション(ISS)だ。今度のスペースシャトルのミッションでは、日本の野口宇宙飛行士がISSへ食べ物や衣類、部品などを送り届けることになっているんだよ。野口飛行士が宇宙にいる間に、夜空に光るISSをこの目で確かめて、地上から野口飛行士を応援しよう! (ISSがいつ、どの方角に見えるかは『宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター』のホームページで公開されているよ。ISSの今の位置も地図や3D地球儀で分かっちゃうゾ。)
僕らの生活はこんなにも人工衛星に頼っているんだね。地球の周りにはたくさんの衛星が回っていて、僕たちの暮らしを便利にしたり、安全を守ってくれたりしているんだ。もう人工衛星がない世界なんて考えられないや!
▲CubeSatから届けられた画像 (東京大学中須賀研究室提供)
人工衛星というと、大きくて複雑で精密な機械という印象があるんじゃないかな? 大型の衛星になると企画から打ち上げまでに10年以上もかかったり、部品の数も気が遠くなるほど多く、構造も複雑だけれど、日本の東京大学と東京工業大学の学生たちがそれぞれ一から開発して打ち上げた衛星は、なんと大きさが10センチ四方、重さ1キロほど! この小さな小さな人工衛星は、驚くことに打ち上げから間もなく2年も経つ今でも立派に活躍しているんだ。他にもたくさんの大学や民間の団体が小さな人工衛星の開発、打ち上げにチャレンジしていて、技術に磨きをかけて挑んでいるよ。ぼくたちJAXAの衛星もうかうかしていられないナ!
いま、こういうスピーディーで小さな宇宙開発が熱いんだ。宇宙のチャレンジはなにも宇宙飛行士になるだけじゃないんだ。衛星を設計したり、作ったり、運用したりすることで、宇宙へ近づくことだってできる。民間や大学、アマチュアのパワーで、宇宙への可能性はどんどん拡がっているゾ! なんだかワクワクしないかい?
そして、夜空に光る人工衛星を見つけてみたくなった人には、『Orbitron』をお勧め!『Orbitron』は地球を周回する人工衛星の位置や軌道を、世界地図上に表示できるフリーソフトだよ。PCの時計と連動してリアルタイムに移動したり、指定日時における各人工衛星の位置を示したり、指定間隔で時間を進めてアニメーション表示させることもできる優れものなんだ。これを見れば、星空を見上げる楽しみが、またひとつ増えるね!
※『Orbitron』のダウンロード先はこちら。(日本語での説明はありません)
観測場所や日時を選んでボタンを2つほどクリックしてみて!今見える人工衛星一覧の「時刻」をクリックすると、星図に人工衛星の軌道が!
将来の計画も含めて、日本の人工衛星や探査機の幅広い活躍を一覧できるゾ。
暮らしに役立つ人工衛星についての情報はココでゲットしよう。
人工衛星のセンサーからの観測画像を公開しているよ。
大学・高専学生による手作り衛星やロケットなどを応援するNPO。CanSatやCubeSatなどを支援しているよ。
ホームページで登録すると、CubeSatが宇宙から撮影した地球の写真を携帯電話で受信することができるんだ。
「まいど1号」で一躍有名になった組合のサイトだよ。
CAMUIロケットと超小型衛星の開発で、北海道を宇宙の先端都市に!