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IP電話本格サービス開始
ADSL付加機能のIP電話にコストメリットはあるか?今回発表された料金体系は、下表のようになっています。Yahoo!BBの戦略的な価格設定に比べると、(a)ADSL加入者に対しても、別途IP電話利用のための月額基本料金が必要なことと、(b)IP電話機能付モデムのレンタル料が、通常のADSLモデムのそれより高く設定されていることなどで、正直、少し見劣りしてしまいます。@niftyフォンの場合、アクセス業者(ACCA)、VoIP回線業者(NTTCom)、ISP業者(@nifty)が分かれているので止む無しというところでしょうか。(蛇足になりますが、試験モニタが本格サービスへの移行を希望しない場合、ADSL契約を解除しなければ、IP電話機能付ADSLモデムをそのまま使うことができ、その場合のレンタル料は、500円/月となるそうです。)
ユーザとしての最大の関心は、IP電話のコストメリットではないでしょうか。IP電話の特長の一つは、会員同士の無料通話にあるのですが、かなり相手が限られてしまいます。一般的な利用シーンでは、国内の公衆交換電話網(一般加入電話)との通話が多いものと想像されます。@niftyフォンの場合、ADSLへの付加サービスという位置付けですので、IP電話利用にあたっての追加料金と、付加サービスとのバランスがIP電話導入の判断基準となるでしょう。 追加となる固定費用は、月額基本料の280円と機器レンタル料の月額増分280円の合計560円/月になります。この固定費追加で、国内の一般加入電話との間なら距離にかかわらず3分8円の通話料で通話することができます。例えば、平成15年2月現在の170km以上県外通話での通話料金を考えてみますと、(1)NTTコミュニケーションでは、通常料金が平日昼間80円/分。(2)KDDI、日本テレコムでは、マイラインとのセット割引などを利用すると、同平日昼間が44円/分。(3)IP電話では通話料8円/3分+追加固定費560円となります。この様子を図1にプロットしましたが、平日昼間の県外170KM以上通話だと、1月に48分以上話さないとIP電話が有利とはならないことがわかります。同様に、夜間(図2)、深夜(図3)の場合や、距離の短い場合、従来の電話との料金格差が少なくなりますので、さらに長く話さないとIP電話のメリットは活かせないことになります。我が家のように、あまり電話をかけない家庭では、「長距離電話で月1時間弱」というのは、結構、高いハードルではないでしょうか。
サービス品質など通話品質に関し、モニタ期間を通しての私の印象は、以下の通りです。
最後に最後に、今後、我が家でIP電話を使うかどうかについて一言コメントしたいと思います。 現時点の料金体系では、コストメリットが感じられないのは事実です。ただし、通常の固定電話とIP電話は、同時に使用することが出来るはずで、バックアップ回線として使える可能性があります。(実際にはモデム機能の制約でできない場合があります。)また、将来的にはISP相互や携帯電話網との接続が拡大して、より広い範囲での無料通話の実現する可能性もあります。夏には固定電話からIP電話への着信も可能となるはずです。今後もいろいろと動きがありそうなので、私自身は、少なくともキャンペーン特典を受けられる期間中は使い続けて、業界の動向を見極めたいと思います。 参考文献・ITPro 記者の眼「IP電話2003年の展望(前編)」 2003年1月16日 |