成田空港検疫所は27日、次にメキシコ発の便が到着する29日から機内に立ち入って検疫業務を行うことを決めた。厚生労働省の指示に基づいて検疫体制を強化する。
29日にはアエロメヒコのティフアナ経由便と日本航空のバンクーバー経由便が到着する予定。医師を含む検疫官が機内に入り体調の悪い乗客に申し出るよう呼び掛け、問診票に連絡先などの記入を求める。赤外線で体表の温度を測るサーモグラフィーも持ち込み、着席した状態で発熱している乗客がいないかを調べる。
同検疫所によるとこうした「水際対策」は検疫法の「必要な質問を行うことができる」という条文に基づくもので任意ではない。感染の可能性がある乗客が出た場合は、感染症対応医療機関に指定されている成田赤十字病院(千葉県成田市)などに搬送する。同乗していた他の乗客については一定期間、経過を観察する。【山田泰正】
毎日新聞 2009年4月27日 12時24分