2009年4月27日7時50分
岡山市が市民に発送した定額給付金の「給付決定通知書」のはがきの一部が、内部が見える状態で郵送されていたことがわかった。紙を張り合わせる圧着はがきを使用し、内部には受給者の氏名や振込先の口座番号などが印刷されていた。これまでに少なくとも約80件の苦情が寄せられているという。
同市では給付金の申請手続きが完了した世帯を対象に今月20日ごろから給付決定通知書の送付を始め、24日には郵便局へ約5800通の配達を依頼した。通知書には定額給付金の受給者氏名と金額、振り込み予定日のほか、金融機関名と口座番号の一部が印刷されている。
同市によると、25日午後から26日にかけて、「中身が見える状態で配達された」などの苦情や問い合わせが市や郵便局に相次いだ。中には、はがれた部分を郵便局側がセロハンテープで留めて届けたケースもあったという。
内部の個人情報が見えないように接着する作業は同市職員が担当しており、市では機械で圧力をかける作業が不十分だったとみている。約5800通のうち未配達だった約3600通を急きょ回収したが、約2200通が未回収という。市は「個人情報が含まれる文書なのに慎重さが足りなかった。大変申し訳ない」と話し、苦情があった人には謝罪している。