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【23区の2009年度予算案】<練馬区>アニメ支援1億円 海外向け、スタジオ紹介2009年1月31日 東京都練馬区は、海外向けに区内のアニメ産業を紹介する多言語によるサイトを立ち上げるなど「アニメのまち」を世界にアピールする戦略を始めた。同区はアニメ産業の活性化に力を入れており、世界に発信していくことで区内にある中小のアニメスタジオを支援する狙いだ。 一九五八(昭和三十三)年に日本初の劇場用カラー長編アニメ映画「白蛇伝」が制作された同区は、現在も九十社以上のスタジオが集まるアニメのまち。区は、アニメ産業活性化事業として新年度予算案に、前年度当初比で三倍近い約一億六百万円を計上した。 海外向けのサイトは英語やフランス語など複数の言語で、区内で制作されたアニメや、区内のスタジオを紹介する。新年度中に立ち上げる予定だ。 また、四月にも国際アニメ映画祭を開催するフランス・アヌシー市と産業提携の協定を結び、両国のアニメスタジオ同士の交流を促進。将来的には、アニメの共同制作や相互の人材育成を目指す。 国内では八月から松本零士作「銀河鉄道999」のキャラクターを印刷した住民票を発行、区独自のキャラクター開発も手掛ける。 □ □ □ ◆『アニメのまち』海外発信 『国際拠点にしていく』 志村区長 制作会社の誘致も推進
多言語によるアニメサイトの立ち上げなど、区内のアニメ産業活性化のための国際的な戦略を打ち出した練馬区は、新年度予算案の目玉として「アニメ」を大きく掲げた。志村豊志郎区長は「アニメは素晴らしい社会資本。区の発展のため区がかかわることによって戦略的に強化していきたい」と意気込みを語った。 (比護正史) 日本アニメ発祥の地の練馬区は、昨年十一月に「アニメのまち練馬区」を宣言。新年度予算案でアニメ産業活性化事業として、前年度当初比で三倍近い約一億六百万円を計上し、アニメに重点を置いた街づくりを進める明確な方向性を示した。 区は、区内に九十社以上あるアニメ制作関連会社の定着とさらなる誘致を進める一方、国際ビジネス展開を支援する方針だ。 国際アニメ映画祭を開催するフランス・アヌシー市との産業提携はその一つ。志村区長は「四月の早い時期に(産業提携の)協定を結びたい」とした。 また、名誉区民で漫画家の松本零士さんの「銀河鉄道999」のキャラクターを印刷した住民票の発行については、「新しいスタイルの住民票を作っていきたい」と話した。 今月二十八日、区のアニメ産業活性化の取り組みが、都の助成事業に認定される追い風も。こうした点を踏まえ、志村区長は「アニメを練馬区の地場産業にしていき、国際拠点にしていく」と力強く語った。 ◇ ◇ 区の一般会計当初予算案は約二千百四十三億円で前年度当初比1・6%の増。世界的な不況を受けての緊急雇用創出支援事業に十億二千万円を計上した。このうち行政事務補助員の拡充や、学校生活支援のための臨時職員の採用などの直接雇用事業として、三億四千四百万円を計上した。
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