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「これが二重行政の現場」…実はTBS依頼でやっただけ(1/2ページ)

2009年4月26日3時2分

写真:4月11日放送分の映像。大阪府道では回転ブラシを下げて清掃している=TBSテレビから4月11日放送分の映像。大阪府道では回転ブラシを下げて清掃している=TBSテレビから

写真:国道との交差点に入った清掃車は回転ブラシを路面から上げて掃除を中断した=TBSテレビから国道との交差点に入った清掃車は回転ブラシを路面から上げて掃除を中断した=TBSテレビから

:清掃車が回転ブラシを上げた後、路面に残ったゴミを集める作業員=TBSテレビから清掃車が回転ブラシを上げた後、路面に残ったゴミを集める作業員=TBSテレビから

 TBS系が今月11日に放送した「情報7days ニュースキャスター」で、国道と大阪府道の清掃作業をめぐり、通常実施しない清掃作業を業者に依頼し、国と地方の「二重行政の現場」として報道していたことがわかった。国土交通省近畿地方整備局が「事実誤認と考えられる」と指摘。TBSは25日、「行きすぎた表現でした。誤解を与えかねない表現になったことをおわびします」と同番組で謝罪した。

 番組には、大阪府の橋下徹知事や宮崎県の東国原英夫知事らが出演し、国の税源移譲など地方自治についてビートたけしさんらと議論した。

 問題のシーンは「これが『二重行政』の現場だ!」の字幕で紹介された部分。

 府の委託で府道を清掃車で掃除していた業者が、国道との交差点の手前で車の回転ブラシを路面から上げて清掃を中断、交差点を渡るとブラシを下げて清掃を再開する。カメラが近寄ると清掃車の運転手が「国道と府道は違うからね。そこの分だけブラシ上げなあきません」と説明。

 続いて「国道に差しかかると掃除をやめなくてはならない」「国道が通る交差点は国が掃除することになっているという」とのナレーションが入る。ブラシを上げたため、路面にゴミが残り、作業員が手作業で掃除する場面も放送。二重行政の無駄を強調する構成になっている。

 府道路環境課によると、国道との交差点の維持管理は国の管轄。だが、業者は通常、効率を考えて国道との交差点もブラシで清掃していた。

 TBSの取材を受けた業者によると、取材当日、番組スタッフから「交差点でブラシを止めてくれないと取材にならない」と依頼され、府鳳土木事務所(堺市)に電話で相談。担当者から「歩行者の安全対策でブラシを上げることもあるから協力して」と言われ、依頼に応じたという。

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