2009年04月24日

Googleと著作権

 どうしてこう身勝手な論理が許されるのか、まったく理解できないのだが、我々著作権者は「個人的には、なにひとつ知らされることなく」、Googleによって自分の作品を勝手にデジタル化されてしまうことになる。

 正直、ふざけるな! である。

 アメリカで起きた裁判の結果が日本でも同じ扱いになってしまうのは国際条約だからしかたがない部分もあるけれど、わたしの著作物をわたし自身になにも連絡ないまま、「5月5日までに和解を拒否しなけば、和解したことになる」とされていることと、「デジタル化の詳細も和解の詳細もなにひとつ説明をしないこと」に、愕然とし、こんなことが許される世界に絶望感すら覚えた。
 政府も条約による和解の影響なのだから、きちんと説明させるなど、なぜ手を打たないのだろう? 
 一度、デジタル化して流れてしまったら、あとで削除しても、コピーが出回るに決まっているではないか!

 いま少しの望みと思っているのは・・・・デジタル化が法的に認められても勝手に翻訳していいということにはならないはずだということと。アメリカ国内に向けてのデジタル化が法的に問題がないだけど、日本向け、世界に向けてにデジタル化となった場合は、日本の著作権法に抵触する可能性はあるということ。
 それくらいしか希望がないのだ。考えると腹立たしくてしかたがない。
 なんて、勝手なんだ! ってね。
 

 著者に対して自社の方針やアドバイスを送ってくれる出版社もあり、ありがたいなあと思う。
 こういうときに、いろんなものが見えてくるものですね。
 


 
 

 書籍を出版の素人がデジタル化すれば、新たな社会問題を生み出すことになります。
 過去の間違ったデータや誤報、あるいは名誉棄損の記事やいまでは口外すべきことでないことをばらまいてしまうからです。

 冤罪で捕まった人の人権、差別用語の問題・・・・回収したはずの本。
 いろんな問題もあります。

 こういう問題こそ、政治と行政が動かなくては、あとで大変なことになりますよ!
 

Posted by 千石涼太郎 at 15:22│Comments(3)TrackBack(0)仕事

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http://ch10216.kitaguni.tv/t1018262
この記事へのコメント
何だかマジメに読んでしまいました。
著作権の問題って本当に深刻だと思います。私も前職が著作権とも大きく関連するお仕事で何かと気を遣った記憶があります。

先生がおっしゃるように、ネットで著作が安易に公開され、まして翻訳となると『間違った解釈』がされてとんでもないことになってしまう恐れもありますよね。
Posted by さっち★ at 2009年04月25日 11:14
知らなければ損というのは、法的にもどうなのかな?と思いました。
もっと社会問題になっても良いのに、日本の報道はそう言うのに積極的ではないですね。

それよりも何よりも、違法コピーと同じような事が、法的に許されるって言うのがちょっと納得いきません。
Posted by さむ at 2009年04月25日 14:16
千石さんはじめまして。とりちんと申します。
いつも楽しくブログを拝見しております。

著作権の問題は、デジタル社会ならではの現象に
法律や行政が全然追いつけないという状況ですが
遅くても、やらないよりは遙かにマシだと思うので
こういうときこそ、知恵と金を絞って欲しいですね。

ところでデジタルと著作権の話題として
ひとつだけ、どうしても気になったので思い切って申し上げます。
ここで千石さんが紹介なさっている柿本さんのライブ映像に
あきらかにHTBの番組の違法コピーというか
勝手にどなたかがネットに上げたものが入っており、
くっきりと番組名も表示されております。
そこに「こうやって見られると嬉しい」とコメントなさっているのは
どうも今回の論と矛盾するような・・・・
しかもご出演なさっている局ですし・・・・

感覚的には分かるだけに、うまく言えないのですが。
このように、日々違法が叫ばれてもなくならず
いつのまにか日常生活に浸透してしまうのが怖いところです。
ですから、今回のGoogleの件も行政の対応だけでなく
著作権や知的財産を侵害されて損害を被りそうな立場の方が
自発的に行動することも大事なように思いました。
長くなってすみません。
Posted by とりちん at 2009年04月26日 13:31
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