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豚インフル 感染の拡大を抑え込め 4月26日(日)

 メキシコで豚インフルエンザが猛威を振るい始めた。感染の疑いがある患者は既に1000人を超え、多くの死者が出ている。

 隣の米国でもメキシコに近い地域で感染者が確認されている。事態を重くみた世界保健機関(WHO)は緊急委員会を開くなど、対策に本腰を入れ始めた。感染拡大の防止に全力を挙げなくてはならない。

 WHOは両国のウイルスの遺伝子構造が同じであることを確認している。とはいっても、多くの死者を出したメキシコの患者に比べて米国人の症状が軽いなど、不明な点も多い。

 世界的な感染拡大(パンデミック)の可能性を心配する専門家もいるけれど、予断は禁物だ。不安が独り歩きしてパニックにならないよう、注意しなくてはならない。どの程度の感染力があるのか、ウイルスの分析を急ぎ、正確な情報をなるべく早く世界に伝えることが重要になる。

 メキシコで死者が出た地域は、首都メキシコ市を中心に、全国に広がっている。政府は同市の学校を休校とし、図書館や博物館、劇場など不特定多数の人が集まる場所の閉鎖を決めた。多くのイベントが中止になるなど、市民生活に影響が出ている。

 WHOが懸念を強める理由は、感染に地理的な広がりがあることや、米国では人から人への感染が判明したためだ。豚インフルエンザは鳥インフルエンザと同様、パンデミックが起きやすい新型インフルエンザに変化する可能性があるとされている。

 日本政府は、国内への波及を防ぐため、メキシコからの帰国者の検疫強化のほか、渡航者のための相談窓口を設けた。

 生きた豚が日本に輸入されるケースは少ないけれど、輸入される場合、ウイルスの有無などを調べることも決めた。輸入豚肉はウイルスが付着する可能性が極めて小さいことなどを理由に検査対象にはしていない。

 これまで豚からの新型発生に対して警戒が甘かったことは否めない。国際社会は今回の事態を重く受け止めるべきだ。情報収集に努め、診断体制などを整えなくてはならない。それが新型に備えることにもつながる。各国の緊密な連携が求められる。

 この機会に通常のインフルエンザに対する心がけを徹底したい。うがいや手洗い、マスクの着用などが新しいウイルスへの備えにもなるからだ。冷静な対応こそが大切である。

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