2009年04月25日
NTTデータ Doblog終了に感じた「見え透いたウソ」と「組織の腐敗」
「これからは,ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って広く情報を露出するだけではなく,ユーザーとの間にどのような関係を構築できるかが重要になる」−NET Marketing Forum 2007こちら、誰の言葉かといえば、NTTデータ ECソリューション ビジネスユニットでDoblogを担当されていたF課長の発言である。皮肉なほどに、まさしく至言といえよう。
では、当のNTTデータは、ユーザーとの間にどのような関係を構築し、ただいま、その関係をどのようなものにしようとしているのだろうか。
Doblogのサービス終了のお知らせ- NTTデータ 公式サイトより突っ込みたいところは山ほどあるが、最も引っかかった1点だけに絞る。
「Doblog開設時の目的である、ブログシステムを構築するための技術的知見、およびコミュニティサービスを運用・運営するためのノウハウの蓄積については十分に達成できた」この言葉を信じる、Doblogユーザーが1人でも存在するだろうか?
この言葉を信じる、NTTデータの社員が1人でも存在するだろうか?
この言葉を信じる、株主や投資家が1人でも存在するだろうか?
この言葉を信じる、一般のネットユーザーが1人でも存在するだろうか?
世間体や保身、社内の論理やメンツを優先し、これほどまでに見え透いたウソを、社内外に向かって、堂々と発信する組織は、必ずや、腐敗する。
ブログを通じたマーケティングにおいて、最も大事なことは「ウソを付かずに、自分にもお客さんにも正直なマーケティング」をやることである。
サイト構築&運営の技術レベル的にも「終わっている」と思ったが、終了告知に書かれた誰も信じないであろう「負け惜しみ」を見て、組織カルチャーは、技術面以上に、「終わっている」会社だな、と痛感した今日であった。
=======Doblogユーザーの皆様への告知========
NTTデータのサービス放棄の被害に見舞われたDoblogユーザーの方には、移行支援のプログラムを用意させて頂きました。
ライブドアは、ブログに文字通り、社運をかけて取り組む会社です。資本力や社員数の問題でなく、その面では、NTTデータとは「覚悟」が違います。責任もってブログを預かりますので、どうぞ、御引越しを検討ください。
すでに、doblogを代表する投資ブロガーであった春山昇華様のブログについて、内部リンク構造の維持まで含めて、データ移行について、取り組んでおりましたところで今回のサービス放棄の報に接しましたので、迅速に受け入れ態勢を整えることが出来ました。
=================
livedoorのようにブログサービスで黒字を出せている企業はかなり少ない。そのため、以前のブームに乗ってブログを始めたはいいものの、NTTデータ Doblogのように、経営目線では「放置プレイ」になったまま、止めるに止められないブログサービスは、少なくないだろう。
そういう意味では、Doblogは氷山の一角なのだ。
赤字のまま、戦略不在でブログサービスを継続しているネット企業のシステム担当者にお知らせしたい。
Doblogのような大惨事になる前に、ぜひ、ブロガーアライアンスへの参画を検討してはどうだろうか。こんな大惨事になってからでは、遅いですよ。
ここからは、本件への私の個人的な感想。
どんなに、仕様追加があろうが、赤字プロジェクトになろうが、情勢がまずいと違約金を払ってトンズラをこく外資ベンダーと違って、「とにもかくにも、絶対に逃げない」という「後ろ向き?の安心感」こそがシステム業界におけるNTTデータの競争優位だったと思うのに、本件は、それに広範囲にドロを塗ってしまったようだ。
また、ブログが、企業やサービスの評判に与えるインパクトの大きさを今後、身を持って痛感していくことになる、という意味では、壮大な自爆テロ型のクチコミ・マーケティングだったと思う。
上でも突っ込んだように、中高年のオジサンたちのメンツを優先するために、白々しいウソを社内外に平気で付くような場にいても、時間がもったいないだけだ。20代で、ヤル気と能力があって、インターネット本来の可能性に賭けて仕事をしたい、という方は、さっさと辞めることをオススメする。
NTTデータには、個人個人としては大変に優秀でモラルの高い人たちが揃っていることは、私もよく知っているつもりだ。
しかしながら、私、個人としては、ますます、「辞めて正解だった」と思った今日であった。ちなみに私は2年弱で辞めたが・・・NTTデータは、「昭和の時代から続く風習や決まりごと」が垣間見える会社だった。
3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)
著者:城 繁幸
販売元:筑摩書房
発売日:2008-03
おすすめ度:
クチコミを見る
2年足らずで辞めた私は、いまライブドアにて働き、奇遇なことにNTTデータの本社のある豊洲に住んでいる。
人生とは面白いものだ。
サイト構築&運営の技術レベル的にも「終わっている」と思ったが、終了告知に書かれた誰も信じないであろう「負け惜しみ」を見て、組織カルチャーは、技術面以上に、「終わっている」会社だな、と痛感した今日であった。
=======Doblogユーザーの皆様への告知========
NTTデータのサービス放棄の被害に見舞われたDoblogユーザーの方には、移行支援のプログラムを用意させて頂きました。
ライブドアは、ブログに文字通り、社運をかけて取り組む会社です。資本力や社員数の問題でなく、その面では、NTTデータとは「覚悟」が違います。責任もってブログを預かりますので、どうぞ、御引越しを検討ください。
すでに、doblogを代表する投資ブロガーであった春山昇華様のブログについて、内部リンク構造の維持まで含めて、データ移行について、取り組んでおりましたところで今回のサービス放棄の報に接しましたので、迅速に受け入れ態勢を整えることが出来ました。
=================
livedoorのようにブログサービスで黒字を出せている企業はかなり少ない。そのため、以前のブームに乗ってブログを始めたはいいものの、NTTデータ Doblogのように、経営目線では「放置プレイ」になったまま、止めるに止められないブログサービスは、少なくないだろう。
そういう意味では、Doblogは氷山の一角なのだ。
赤字のまま、戦略不在でブログサービスを継続しているネット企業のシステム担当者にお知らせしたい。
Doblogのような大惨事になる前に、ぜひ、ブロガーアライアンスへの参画を検討してはどうだろうか。こんな大惨事になってからでは、遅いですよ。
ここからは、本件への私の個人的な感想。
どんなに、仕様追加があろうが、赤字プロジェクトになろうが、情勢がまずいと違約金を払ってトンズラをこく外資ベンダーと違って、「とにもかくにも、絶対に逃げない」という「後ろ向き?の安心感」こそがシステム業界におけるNTTデータの競争優位だったと思うのに、本件は、それに広範囲にドロを塗ってしまったようだ。
また、ブログが、企業やサービスの評判に与えるインパクトの大きさを今後、身を持って痛感していくことになる、という意味では、壮大な自爆テロ型のクチコミ・マーケティングだったと思う。
上でも突っ込んだように、中高年のオジサンたちのメンツを優先するために、白々しいウソを社内外に平気で付くような場にいても、時間がもったいないだけだ。20代で、ヤル気と能力があって、インターネット本来の可能性に賭けて仕事をしたい、という方は、さっさと辞めることをオススメする。
NTTデータには、個人個人としては大変に優秀でモラルの高い人たちが揃っていることは、私もよく知っているつもりだ。
しかしながら、私、個人としては、ますます、「辞めて正解だった」と思った今日であった。ちなみに私は2年弱で辞めたが・・・NTTデータは、「昭和の時代から続く風習や決まりごと」が垣間見える会社だった。
著者:城 繁幸
販売元:筑摩書房
発売日:2008-03
おすすめ度:
クチコミを見る
2年足らずで辞めた私は、いまライブドアにて働き、奇遇なことにNTTデータの本社のある豊洲に住んでいる。
人生とは面白いものだ。
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トラックバック一覧
1. Doblogがブログサービス終了へ [ カナダde日本語 ] 2009年04月26日 02:59
ついに「Doblog」が、今年の5月30日で終了することが発表された。
私が一番最初にブログを始めたのがDoblogで、とてもシンプルで使いやすかっ...
コメント一覧
1. Posted by
mikeexpo
2009年04月25日 05:55
)中高年のオジサンたちのメンツを優先するために、白々しいウソを社内外に平気で付くような場にいても、時間がもったいない
その通りですね。(小生勤務先ご存知かどうか知りませんが)私は職場で一人で革命のようなことをやっている(つもり)なので、大変ですわ(笑)。
まあ、年も年なんでもうあまり失うものもないし。
最近の仕事に対する基本原則(笑)は池田信夫氏の↓にしてます(爆)。
「額に汗して働く」ことが正しく、それを「出し抜く」行為は不公正だという倫理観がみられるが、これは時代錯誤である。資本主義の本質は、他人を出し抜くことなのだ。日本には、保有する預金の残高より時価総額の低い企業がたくさんあるが、こういう企業でいくら額に汗して働いても、収益は上がらない。いま日本の直面している問題は、いかに効率よく働くかなのだ。
http://ascii.jp/elem/000/000/400/400294/
その通りですね。(小生勤務先ご存知かどうか知りませんが)私は職場で一人で革命のようなことをやっている(つもり)なので、大変ですわ(笑)。
まあ、年も年なんでもうあまり失うものもないし。
最近の仕事に対する基本原則(笑)は池田信夫氏の↓にしてます(爆)。
「額に汗して働く」ことが正しく、それを「出し抜く」行為は不公正だという倫理観がみられるが、これは時代錯誤である。資本主義の本質は、他人を出し抜くことなのだ。日本には、保有する預金の残高より時価総額の低い企業がたくさんあるが、こういう企業でいくら額に汗して働いても、収益は上がらない。いま日本の直面している問題は、いかに効率よく働くかなのだ。
http://ascii.jp/elem/000/000/400/400294/
2. Posted by sage
2009年04月25日 11:00
御社はnowaというブログサービスを、ユーザーを赤字だから、という理由でユーザーの反対にも関わらず切り捨てたばかりですが、記事にもnowaユーザーとかの切捨て等コスト削減で黒字になったとか書かれていましたが、nowaユーザーの存在は忘れられてしまったのでしょうか。
閉鎖反対コミュを揉み消したり、御社の姿勢はとても残念です。
あと失礼ですが、「立つ鳥跡を濁さず」すら出来ない貴方とがいなくなってくれたことは、NTTデータにとっても正解では?
お互いにとって正解だったってことでしょうけど、結局古巣の不幸を喜ぶだけで、Doblogの復旧なんて全く願っていなかったんですね。
閉鎖反対コミュを揉み消したり、御社の姿勢はとても残念です。
あと失礼ですが、「立つ鳥跡を濁さず」すら出来ない貴方とがいなくなってくれたことは、NTTデータにとっても正解では?
お互いにとって正解だったってことでしょうけど、結局古巣の不幸を喜ぶだけで、Doblogの復旧なんて全く願っていなかったんですね。
3. Posted by str2
2009年04月25日 17:20
ライブドアのレベルがこのブログでよくわかりました。ありがとうございました。
4. Posted by polimoog
2009年04月25日 17:59
今後も貴社のサービスは使わないつもりです。"ホリエモン"の頃からずっとそうしてましたが、本質は変わってないんですね。
もちろん「豊洲族」への印象も悪くなりました。
5. Posted by チロ
2009年04月25日 18:14
事業家の端くれなら、まずは結果を出してから、他社の批判をしたらどうでしょう。
頭デッカチな素人の遠吠えだと感じました。
6. Posted by aaa
2009年04月25日 20:40
NTTデータは痛いけど、貴方はもっと痛い。
とりあえず魚拓
とりあえず魚拓
7. Posted by
2009年04月25日 20:49
記事の途中までは良かったけど、自社サービスの誘導のところで、がっかりした
8. Posted by
2009年04月25日 21:48
言っちゃなんだが、豊洲なんて人の住む場所じゃないだろう。
9. Posted by 通りすがり
2009年04月25日 22:11
例の方が社長をやってらした頃のこちらのサービスもユーザー無視でテキトーなもので、あまりのすごさに笑ってました。年寄りがやろうが若者がやろうがダメはダメなんだと思います。
10. Posted by 通りすがり
2009年04月25日 22:32
nowa閉鎖で怨嗟の声を上げておられる方々がおられる様ですが「赤字なんで続けられません」って、正直でいいと思います。
ボランティアでない以上、何らかの金銭的、あるいはそれに相当するメリットを得られない限り続けていくことはできないわけですし、文句があるならその事業を黒字化させるに十分な料金を自分たちで分担してでも支払って、それでもつぶすというときに初めて文句を言うべきです。
近所の飲み屋さんの(元)ママさん、昨今の経済事情でお客が店に来なくなったときに店を畳もうかと考えたんですが、店の常連連中が「たたんだらさみしい」「頑張ってくれ」の言葉でつい踏んばってしまって、結局店はつぶれてママさん借金まみれ。
そうなってしまって常連連中がなにか手助けしてくれたかといったら、なにもなし。
客なんてそんなもの。
ボランティアでない以上、何らかの金銭的、あるいはそれに相当するメリットを得られない限り続けていくことはできないわけですし、文句があるならその事業を黒字化させるに十分な料金を自分たちで分担してでも支払って、それでもつぶすというときに初めて文句を言うべきです。
近所の飲み屋さんの(元)ママさん、昨今の経済事情でお客が店に来なくなったときに店を畳もうかと考えたんですが、店の常連連中が「たたんだらさみしい」「頑張ってくれ」の言葉でつい踏んばってしまって、結局店はつぶれてママさん借金まみれ。
そうなってしまって常連連中がなにか手助けしてくれたかといったら、なにもなし。
客なんてそんなもの。
11. Posted by 通りすがり
2009年04月25日 23:59
そりゃまあその通りなんだけど、それならわざわざデータを叩いて自分の身から埃を立てることもないでしょうに、と思います。
何考えてこんなエントリーを上げるのか、実に不思議です。誰得?
何考えてこんなエントリーを上げるのか、実に不思議です。誰得?
12. Posted by .
2009年04月26日 04:10
過去からライプドアを知っている方には、この記事の大嘘がよくわかると思います。「遅い・放置」の体質はNTTと変わらないと思いますよ。こういった記事を書くなら根拠をあげてかくべきでしょう。まったく信用できません。
13. Posted by
2009年04月26日 10:36
私は過去のライブドアがどういうことをやらかしたのかは知りませんけど、NTTデータがとんでもないことをやらかして利用者を投げ出したから、その利用者を救う手段を提供した、というこのエントリを読んで、いいことだと思ったんですけど、そうじゃないんですか?
あと、nowaってのはよく知りませんが(SNS?)、赤字でやってけないから閉鎖するのと、システムの障害でユーザを放棄したのは、なにを信用するかという観点が全然ちがいますよね。ただ、コメントを読むと、その違いがわからない人が多くて、それをちゃんと説明しないといけないのだなと思いました。
あと、nowaってのはよく知りませんが(SNS?)、赤字でやってけないから閉鎖するのと、システムの障害でユーザを放棄したのは、なにを信用するかという観点が全然ちがいますよね。ただ、コメントを読むと、その違いがわからない人が多くて、それをちゃんと説明しないといけないのだなと思いました。
14. Posted by ブロガー
2009年04月26日 11:38
魚拓とったw
ブログのネタが出来たwwwwwwwwwwwww
ブログのネタが出来たwwwwwwwwwwwww
15. Posted by kaida
2009年04月26日 12:46
>>13
ユーザからしてみればどっちの理由にしろdoblogもlivedoorも信用ならないという点については同じですよ。
そこまで信用するなという話であっても一緒。
「その違いがわからない人が多くて〜」なんてそんな上から目線なコメントされる前にもう少しお考えになっては如何でしょうか。
ユーザからしてみればどっちの理由にしろdoblogもlivedoorも信用ならないという点については同じですよ。
そこまで信用するなという話であっても一緒。
「その違いがわからない人が多くて〜」なんてそんな上から目線なコメントされる前にもう少しお考えになっては如何でしょうか。