ベストセラー「最後のパレード ディズニーランドで本当にあった心温まる話」(中村克著)の盗用疑惑で、東京ディズニーランドを運営する「オリエンタルランド」(OLC、千葉県浦安市)の社内文集の作品数編も、OLCや執筆者の許諾を得ないまま転載されていたことが25日分かった。版元の「サンクチュアリ・パブリッシング」(東京都新宿区)は無許諾使用を認め、文集執筆者に謝罪した。
文集はOLCが昨年4月に作った「Making dreams come true~これが私たちの仕事」。従業員らの体験作文など55編を収めた。
版元によると、中村氏が資料として入手し、編集者が5~6編をほぼそのまま本に収録。中村氏はエピソードに対する短いコメントを書いた。転載について「調査中で今は答えられない」という。難病の少女との交流のエピソードを使われた執筆者は「思い出が汚されたようで悲しい」と話した。
OLC広報部は「類似には気付いていた。著作権は当社にあり、著者や出版社に使用は認めていない」とのコメントを出した。【太田穣】
毎日新聞 2009年4月26日 2時30分(最終更新 4月26日 2時58分)