大阪の小学4年生の女の子が行方不明になっていた事件は、23日夜、奈良市内の墓地に女の子が埋められているのが見つかり、警察は娘の失踪を装っていたとされる34歳の母親ら3人を逮捕・送検しました。女の子は日常的に虐待を受けていた疑いも浮上しています。
大阪市西淀川区の小学4年生、松本聖香さん(9)を奈良市内の墓地に埋めたとして、送検された母親の松本美奈容疑者(34)と内縁の夫の小林康浩容疑者(38)。捜査本部によりますと、3人は聖香さんの捜索願を出した前夜、遺体を毛布で包み、車で墓地に運んだということです。遺体発見現場や自宅で検証を行うなど、本格捜査に乗り出しています。
「大きくなったらケーキ屋さんになります」(松本聖香さん 2006年保育所の修了式)
3年前、保育所の修了式で、将来の夢を語っていた聖香さん。そこには、やさしい母の姿もありました。
「まだまだ甘えん坊の聖ちゃんだけど、優しい聖ちゃんのままでいてください」(母 松本美奈容疑者)
しかし、当時から松本容疑者には別の顔もあったといいます。
「ベランダで『お母さん開けて』という声が聞こえていた。1時間はざらじゃなかったかなって気がしますけど」(聖香さんを知る保護者)
そして、去年10月に両親が離婚。聖香さんは母親に引き取られ、小林容疑者とその息子の4人での生活が始まりました。この頃から異変が見え始めたといいます。
「2月頃かな、1人になって泣きながら出て行った。(離婚した)お父さんのほうに自分も行きたいと言ったから怒られたと思う」(聖香さんの友人)
「夜中の2時くらいに、ドーンとタンスが倒れるような音がして、『殺すぞ』とかわめいていた」(同じマンションの住人)
「このへんにアザがあったと。お父さんに叩かれたように言っていたと聞きました」(聖香さんが通う小学校の校長)
先月11日から学校を休み続けた聖香さん。担任が連絡をとっても小林容疑者は都合が悪いなどと、かたくなに断っていたといいます。
今月7日、捜索願を出した後も、2人が積極的に娘を捜す姿は見られませんでした。
「聖香が出て来てくれるなら、なんぼでも話しますし、こんなことされたら、ここにも住めなくなるんです。わかりませんか?聖香の帰ってくる場所がなくなるんです」(母 松本美奈容疑者)
(Q.すいません。ひと言だけ)
「やかましい言うてんねん」
(Q.すいません。ひと言だけ)
「やめてください」
捜査本部は、聖香さん死亡の経緯について詳しく調べています。(24日17:03)