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においで火災をお知らせする「臭気発生装置」を販売開始いたしました。
わさびのにおいで火災をお知らせする「臭気発生装置」の販売を開始いたしました。
住宅用の火災警報器は、平成16年6月に国会を通過し消防法の改正が行われ、全ての住宅に設置することが決められました。聴覚障害者は国内に推計40万人(障害度1~2級者)、高齢者を含め潜在的な難聴者は600万人とされています。これまで聴覚障害者向けの火災警報器は、音や光・振動で火災を知らせるものが一般的に販売されてきましたが、聴覚障害者や難聴者からは気づきにくいなどの不安の声があり、光・音・振動以外の伝達手段が求められてきました。
2003年4月ロシア南部にあるろうあ学校寄宿舎では、火災が発生し就寝中だった8才~14才の児童生徒28人が亡くなり、29人が負傷するという事故が起きました。その際内務省報道官からは、「子供たちは耳が聞こえないので火災に気が付くのが遅れ、救出できなかった。」と釈明がされました(2003年4月11日毎日新聞 朝刊)。また国内では、2007年総務省消防庁の調べによると、住宅火災における逃げ遅れの原因として「熟睡」「病気・身体不自由」の理由が多くの割合を占めています。
火災発生から5分以内が生死のかぎをにぎるといわれており、就寝時でも目覚めるにおい、はどのようなものか。2003年から『刺激臭であるが人にも環境にも安全なにおい』にこだわり、研究を重ねて辿りついた臭気がワサビのつんとする成分「アリルイソチオシアネート」でした。平成19年8月から滋賀医科大学で臨床試験を実施し、被験者(聴覚障害者・健常者)14人のうち、鼻づまりの被験者1人をのぞく全員がワサビのにおい成分を嗅いでから約1~2分で起きるという結果を得ました。特に、聴覚に障害をお持ちの方は、健常者に比べて早く起きる傾向にあり、深い睡眠時において効果を発揮することがわかりました。
市販の火災警報器(親機)と臭気発生装置(子機)をセットとして希望小売価格50,000円(消費税別)です。火災発生時、親機である火災警報器が作動すると、子機側も信号を受け取りわさびのにおい成分を室内に拡散させます。臭気発生装置は、臭気カートリッジが1本付属し、駆動用電池が2本付きます。販売時期は、平成21年4月から全国指定代理店を通じて販売します。尚、神戸市では福祉機器と認定されましたので、これを機に全国の市町村へ要請し、聴覚障害者の負担軽減を図ってまいります。