2009年4月24日 20時25分更新
津山市の製紙工場が排水中の汚染物質の値のデータを改ざんしていた問題で、県が立ち入り検査を行った結果、工場の排水設備を許可なく変更するなどの法律に違反する行為があったことがわかり、県は工場に対し是正を勧告しました。
この問題は、津山市川崎でティッシュペーパーなどを作っている大成製紙の工場が、川に流していた排水のCOD=化学的酸素要求量などの数値が水質汚濁防止法などの基準を超えたため、検査する排水に水道水などを加えて薄め、基準内に収まるようにデータを改ざんしていたものです。
問題を受け、県が23日と22日の2日間にわたって工場の立ち入り検査を行ったところ、県の許可を受けずに排水の経路を変更していたり、雨水の排水口を新たに設けたりするなど、法律に違反する行為があったことがわかりました。
このため県は23日、大成製紙に対し、法律を遵守するよう勧告しました。
大成製紙では、「勧告を重く受け止め今後は県や市の指導を受けながら対応していき、地域の信頼を回復するために全社を挙げて取り組んでいきたい」としています。
また、県は今回の検査の中で採取した排水を分析するなどしてデータの改ざんの詳しい実態を調べていて、結果がまとまりしだい会社に対して処分をするかどうか検討したいとしています。