Jリーグ2部(J2)の栃木SC(新井賢太郎社長)は23日、宇都宮市内で株主総会を開き、第3期決算(08年2月~09年1月)と新たな5000株の募集株式を報告、承認された。前期と比べ、単年度での赤字を約2310万円圧縮する経営努力に徹したものの、3年連続の赤字となった。また、一時退任の意向を表明していた新井社長の続投も決まった。
JFL(日本フットボールリーグ)最後のシーズンとなった第3期の総収入は約3億6700万円(前期比約1億8470万円増)を計上した。一方、総費用は約4億3030万円(同約1億6160万円増)かかり、差し引き約6330万円の経営赤字となった。ただ、赤字幅は前期比約2310万円減と圧縮した。
赤字の主な原因は、選手のオールプロ化に伴う人件費の高騰が大きいという。
今後、クラブの経営基盤安定化などを狙い、新たにに5000株の発行を提案、承認された。今期の総収入について新井社長は「6億から6億5000万円を目標にしていきたい」と話した。
また、新井社長は退任の意向を一時表明していたが、任期が1年残っているなどとして続投の意思を示し、「大変だけど、やらざるを得ない」と語った。県経済界を中心に後任社長を模索していたが、人選を絞りきれなかった。【中村藍】
毎日新聞 2009年4月24日 地方版