第18回日本映画批評家大賞の授賞式が23日(木)、東京・品川プリンスホテルで行われた。
作品賞に輝いた『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の若松孝二監督は、「今、撮らないと歴史が曲がって伝えられると思った。出演者は、あさま山荘事件より後に生まれた人たちばかりで、随分と怒鳴ったが、よく耐えてくれた」と感慨深げ。今月27日(月)からは、第2次世界大戦をテーマにした新作の撮影に入るそうで、ますます意気軒高だ。
同作で体当たりの熱演を見せ、助演女優賞を受賞した坂井真紀は「女優になって17年で、個人的な賞は初めて。若松監督との日々は、体育会系の厳しい部活のようでしたが、とにかく夢中でした」と笑顔。興行収入60億円を突破した『おくりびと』で監督賞を射止めた滝田洋二郎監督も、「僕が映画界に入ったとき、いつも大きな壁として、若松監督に大いなる反面教師として、この世界で生き残るタフさを教えてもらった」と称えた。
昨年まで実行委員長を務めた故水野晴郎さんの名を冠した、日本映画に対する功績を称えるゴールデン・グローリー賞は筑波久子、久里千春、桜井浩子が受賞。現在は、米国でプロデューサーとして活躍する筑波は、前日に“来日”し「人生の中で一番うれしい日になりました。これからも世界を日本とつないでいきたい」と感激の面持ちで話した。
授賞式のトリを務めたのは、功労賞に当たるダイヤモンド大賞の小沢昭一。「かつては、筑波さんを強かんする役もやりましたが、近ごろは(映画に)お呼びが少なくなってきたのでお忘れなく。ボケ老人の役をやったら相当いい線でいけると思うので、ご要望があればぜひ。80歳になりましたが、面白いのはこれからです」と絶妙なスピーチで会場を沸かせた。
各賞は以下の通り。
作品賞に輝いた『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の若松孝二監督は、「今、撮らないと歴史が曲がって伝えられると思った。出演者は、あさま山荘事件より後に生まれた人たちばかりで、随分と怒鳴ったが、よく耐えてくれた」と感慨深げ。今月27日(月)からは、第2次世界大戦をテーマにした新作の撮影に入るそうで、ますます意気軒高だ。
同作で体当たりの熱演を見せ、助演女優賞を受賞した坂井真紀は「女優になって17年で、個人的な賞は初めて。若松監督との日々は、体育会系の厳しい部活のようでしたが、とにかく夢中でした」と笑顔。興行収入60億円を突破した『おくりびと』で監督賞を射止めた滝田洋二郎監督も、「僕が映画界に入ったとき、いつも大きな壁として、若松監督に大いなる反面教師として、この世界で生き残るタフさを教えてもらった」と称えた。
昨年まで実行委員長を務めた故水野晴郎さんの名を冠した、日本映画に対する功績を称えるゴールデン・グローリー賞は筑波久子、久里千春、桜井浩子が受賞。現在は、米国でプロデューサーとして活躍する筑波は、前日に“来日”し「人生の中で一番うれしい日になりました。これからも世界を日本とつないでいきたい」と感激の面持ちで話した。
授賞式のトリを務めたのは、功労賞に当たるダイヤモンド大賞の小沢昭一。「かつては、筑波さんを強かんする役もやりましたが、近ごろは(映画に)お呼びが少なくなってきたのでお忘れなく。ボケ老人の役をやったら相当いい線でいけると思うので、ご要望があればぜひ。80歳になりましたが、面白いのはこれからです」と絶妙なスピーチで会場を沸かせた。
各賞は以下の通り。
◇第18回日本映画批評家大賞◇
作品賞 | 『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』 | |
監督賞 | 滝田洋二郎 | 『おくりびと』 |
主演男優賞 | 東山紀之 | 『山桜』 |
主演女優賞 | 小池栄子 | 『接吻』 |
助演男優賞 | 岸部一徳 | 『GSワンダーランド』 |
助演女優賞 | 坂井真紀 | 『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』 |
新人賞/男優(南俊子賞) | リリー・フランキー | 『ぐるりのこと。』 |
新人賞/女優(小森和子賞) | 吉高由里子 | 『蛇にピアス』 |
審査員特別賞 | 藤田まこと 松田聖子 |
『明日への遺言』 『火垂るの墓』 |
映画音楽賞 | 久石譲 | 『おくりびと』 『崖の上のポニョ』 |
撮影監督賞(富士フィルム奨励賞) | 小松原茂 | 『恋するトマト』 |
特別功労賞(増淵健賞) | 岡田裕(アルゴ・ピクチャーズ) 浦岡敬一 |
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特別敢闘賞 | 河崎実 | |
国際活動賞(田山力哉賞) | 柴田駿(フランス映画社) | |
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞) | 筑波久子 久里千春 桜井浩子 |
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ダイヤモンド賞 | 羽仁進 小沢昭一 |