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LG電子社長「ソニーとの順位争いは重要ではない」

写真提供=LG電子
 「世界のテレビ市場は今年初め、世界的な景気低迷で苦戦するだろうという予想を覆し、好調を維持している」

 LG電子の姜信益(カン・シンイク)ホームエンターテイメント事業本部長(社長)=54=は、今年1-3月期に液晶テレビ320万台を販売し、昨年同期に比べ40%増という驚きの実績を挙げた主人公だ。

 22日にソウルのLG電子本社で会った姜社長は、「中南米では昨年より2倍以上販売し、米国とヨーロッパでも40%ほど増えた。最近は液晶テレビを作るのに使うパネルの供給量が足りないほどだ」と語った。LG電子は昨年、1069万台の液晶テレビを販売し、世界5位(テレビ販売量基準)から3位に上がった。

 今年の目標は液晶テレビ販売台数1800万台だ。目標を達成すれば、世界2位のソニーを抜く可能性が大きい。しかし姜社長は、「ソニーとの順位争いは重要ではない」と話した。

 「今年は日本のソニーを追い越し、世界2位になる絶好のチャンスであるのは間違いない。しかし、サムスン電子やソニーのようなライバルを意識すると、結局は追う者にしかなれないではないか。われわれは独自路線を行き、目標は1位だ」

 姜社長の自信には、LG電子の製品競争力は世界最高だという信念が下地にある。代表的な事例がLED(発光ダイオード)テレビだ。LEDテレビは「光を放つ半導体」であるLEDを光源に使う次世代テレビだ。LG電子が今月22日発売したLEDテレビは厚さが9-10センチで、厚さよりも画質に焦点を合わせた。サムスン電子と薄さで競う製品は7月に発売する予定だ。

 「今年7月に世界で最も薄い厚さ(2.4センチ)のLEDテレビを発売する。サムスン電子はLEDテレビを薄くするため、テレビの枠から光を当てる間接方式を選んだが、われわれはそれよりもさらに難しい技術、直接方式(画面の裏側から光を当てるもの)で厚さ2.4センチを実現させる」

 姜社長はまた、「来年はLEDテレビで勝負をかけるつもりだ」と語った。「LEDテレビの価格は今年は、これまでの液晶テレビよりもかなり高く、世界市場規模が100万-150万台にとどまるだろうが、来年価格差を縮めたLEDテレビが出れば、市場は1000万台規模へと拡大するだろう」

 慶尚北道ポンファ郡出身で延世大学を卒業した姜社長は、2007年に4400億ウォン(約321億円)の赤字を出したテレビ事業部門を、昨年406億ウォン(約30億円)の黒字へと転換。この実績が認められ、昨年末に副社長から社長に昇進した。

ソン・ホチョル記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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