【メキシコ市・庭田学】AP通信などによると、南米パラグアイの元カトリック教会司教、ルゴ大統領(57)に次々と隠し子騒動が持ち上がっている。22日までに名乗りを上げた子供の母親は3人。さらに6人の女性が大統領の子供を持っているとも言われる。結婚を禁止しているカトリック教会の聖職者時代の「関係」だけに、同国は大統領のスキャンダル報道一色だ。
ルゴ氏は、大統領選立候補のため06年末に司教職辞職を申し出たが、バチカン(ローマ法王庁)がこれを正式承認したのは昨年7月末。ルゴ氏は同8月に大統領に就任した。現在も独身。
大統領は今月13日、1歳11カ月になる男児の父親であることを認めた。大統領が認知するよう母親のビビアナ・カリジョさん(26)が提訴したことを受けたもの。ビビアナさんが16歳だった10年前から、2人の関係は続いていたとされる。
大統領の認知で騒動は収まったかに見えたが、20日には、新たにベニグナ・レギサモンさん(27)が自分の息子(6)の父親はルゴ大統領であると明かし、DNA鑑定を要求。22日にはさらにダミアナ・モランさん(39)が「大統領には何も求めない」としたうえで、1歳4カ月の男児は大統領との間に授かったと明らかにした。
同国では、ルゴ大統領の隠し子はエクアドルやスペインを含め、さらに6人から十数人いるという未確認情報が飛び交い、スキャンダル報道が過熱している。
名乗り出た3人の女性はメディアに登場し、子供の名前も公表している。ルゴ大統領がこれまでに父親であると認めたのはビビアナさんの男児のみ。カトリック教会のパラグアイ司教会議は、ルゴ元司教の女性問題に関する情報は得ていなかったとしている。
毎日新聞 2009年4月23日 23時40分(最終更新 4月24日 10時49分)