不況下の韓国経済、四つの怪現象(中)
◆失業ショックが少ない経済危機
韓国銀行は今月初めに発表した2009年経済見通し(修正値)で、今年1-3月の経済成長率が前年同期比4.2%のマイナスとなったとの予測を示した。統計庁によると、1-3月期に失業者数は16万人増え、就業者数は13万人減少した。失業者は増えこそしたものの、1998年のアジア通貨危機直後に比べるとかなり良好な数値だ。
98年1-3月期の経済成長率はマイナス5.8%で、今年よりも1.6%低かった。しかし、失業者の増加は今年の4倍の63万人に達した。就業者数の減少に至っては12倍の157万人だった。
韓国の雇用事情は国際的に見ても良好だ。韓国の3月の失業率は4%で、米国(8.1%)、ユーロ圏(8.5%)に比べ低かった。
金融研究院のパク・ジョンギュ先任研究委員は「高金利だった98年とは異なり、今回は低金利で内需が維持されているため、企業も雇用を保つことができる」と指摘した。
◆中小企業向けと大企業向けの金利逆転
韓国銀行によると、2月の中小企業向け平均貸出金利は年5.51%で、大企業向けの年5.71%を下回った。同月の中小企業向け融資の延滞率は2.67%、大企業向けは0.63%だった。延滞率が高く、貸し倒れになるリスクがあるにもかかわらず、中小企業向けの貸出金利が低い怪現象が起きている。
通常、中小企業向け貸出金利は大企業向けより高い。金融研究院によると、05-08年は中小企業向け金利が大企業より0.52-0.64ポイント高い水準で推移した。しかし、今年1月以降は逆転した。
金融研究院のソ・ビョンホ研究委員は「政府が中小企業の破たんを防ぐため、中小企業向けの融資を最大100%まで保証したことで、銀行が大企業より貸出リスクが低い中小企業向け融資の金利を引き下げた」と分析した。
方顕哲(パン・ヒョンチョル)記者
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