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韓国経済はいつ回復するのか(中)

◆ウォン安の中、自動車輸出は34%減

 23日午後にはGM大宇の仁川富平第2工場を訪問した。1500人の従業員が働く工場内の雰囲気は寒々としていた。ウィンストームやトスカなどの生産ラインを担当する従業員の顔に、笑顔はまったく見られない。ある従業員は「出勤はしているが力が入らない」「残業や特別勤務などの手当てがなくなり、その上稼働の中断まで相次いだことで、勤続10年の社員でも1カ月の給料はわずか120万ウォン(約8万7400円)だ」と話した。

 この工場は今月8日から20日まで臨時休業に入っている。今月に入って22日間のうち実際に工場が稼働したのはわずか12日だ。存続の岐路に立たされているのは双竜自動車だけではない。GM大宇も内需と輸出双方の急激な落ち込みの影響を受け、工場稼働率はわずか60%前後だ。

 不況に強いといわれる中小型車中心の生産にウォン安という追い風まで重なり、「一人勝ち」の状況にあるかと思われていた現代自動車。ところが23日に発表した1-3月期の業績を見ると、輸出は前年同期に比べて34.3%も減少していた。内需も不振が続いており、売り上げは26.4%のマイナス、営業利益に至っては何と70.9%も落ち込んだ。

 これではまさしく「アーニング・ショック」と言えるほどの落ち込みだ。ある自動車部品メーカーの社長は「部品業界は売り上げが10%から20%落ち込んだだけでも赤字に転落するほど、営業利益率が低い。そのため今の状況が今年後半まで続けば、廃業するメーカーが後を絶たなくなるだろう」と述べた。

◆史上最高の好況を謳歌していた造船業界も非常態勢に

 つい先日までは3年分の受注を確保したと報じられるなど、過去に例のないほど好況の恩恵に浴していた造船業界。しかし今年に入ってからの受注はほぼゼロだ。現代重工業、サムスン重工業、大宇造船海洋のビッグ3のうち、サムスン重工業が今年1月に天然ガスの採掘を行う浮遊式生産貯蔵出荷システム(LNG‐FPSO)1隻を受注しただけだ。

 信栄証券リサーチセンター責任者のチョ・ヨンジュン氏は、「新規の受注が途絶えたために着手金が手に入らなくなった。そのため大手の造船所も社債の発行が相次いでいる。当然、造船所も非常態勢に入らざるを得ない状況だ」と述べた。

キム・スンボム記者

洪源祥(ホン・ウォンサン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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