既報の
「ニートたちの3人デモ」(12月19日掲載)が予想以外の反響を巻き起こし、コメント欄でも様々な議論がまきおこった。
この記事を「書いた」というよりは、単に「紹介した」記者(私)も「この記事にひと言」欄(コメント欄)に「まさか記事に、しかもトップ記事になるとは」と驚きの気持ちを表すコメントを残した。
ビックリしたのも当たり前。ある程度取材をして自分なりに丁寧に書いたつもりの記事が普通5000~6000PV(PageView)をマークしていたのに、友人からの紹介メールが記事の大半を占めるこの記事のPVは10000を軽く超えてしまったからだ。
しかし、記事のコメント欄を読んでみるとその理由が分かる。
「映像がとても面白い。まあ、記事はどうでもいいけど」
一応記事を書いた本人に対しては最悪の評価かもしれないが、このようなコメントもなぜか面白く受け止めた。「どうだ!やっぱりあんたらも面白かったんだろう」と自画自賛したい気持ちだろうか。
しかも長島さんやストリームさんなどの読者たちが「もし会えたら、こういう質問をして」とわざわざ質問事項まで寄こしてくれたので、ここまできたら「当事者たちに会わないといけない」という責任感さえ芽生えてきた。
もちろん私自身が彼らに会いたい気持ちが1番強かった。「こんなアホらしい、間抜けた人たちって一体何を考えてるんだろう……」みたいな。
1週間ほど彼らと関係ありそうなブログや掲示板約20カ所に書き込んだほか、そのサイトの管理者にもメールを送り続けた。そうこうしている内に、うれしいメールが届いた。
×××
朴様、こんにちは。
メール頂いた件ですが、
歩いていた3人のひとりが、●●の乱5号店でリサイクルショップで店長をやっています。また12月24日夕刻(8時頃)に新宿駅東南口前広場で「クリスマス粉砕集会」という集まりをやります。もちろん店長もおります。
もし良ければ、こちらにきていただくと楽しいかもしれません。詳細は、土曜24時からのネットラジオでたぶん告知するかと思います。http://●●●.nobody.jp/
よろしくお願いいたします。
×××
思わず笑った。面白い。世間のほとんどの人たちが楽しむクリスマスを「粉砕」するなんて。
そういえば「3人デモ」も確かこんな感じだった。世間の常識に彼ら独特のツッコミを入れてみる感じといえばいいか。(ちなみに「クリスマス粉砕集会」の様子はオーマイニュースで
既報なので、ここでは省略する)
クリスマスイブなので、私は妻子を連れて現場に向かった。8時40分過ぎ、クリスマス粉砕集会に待ったをかけていた警察に「いいじゃん、これ食うだけなんだから」と笑いながらツッコんでいる男を発見。
彼を見た途端、「3人デモ」の映像が頭に浮かんできた。デモらしいデモをしない彼らに警察が「いつまで休むの?」とあきれて聞く。それに返事をせずにただ笑っていた「3人デモ」。その彼に間違いなかった。彼が松本哉さん(まつもと・はじめ、32才、リサイクルショップ店長)である。
ちょうど警察と揉めあっているところに入り、聞いた。
記者 「3人デモに関していろいろ聞きたいんだけど、いいですか」
松本 「え?3人デモってなんなの?」
記者 「We are the Threeってあるじゃん」
松本 「あ!あれね。わかった。いいっすよ。でも今はちょっと無理」
記者 「今はしませんよ。忙しそうなんだから。明日の夕方行くから、お願いします。顔と名前出していいでしょう」
松本 「いいっすよ。」
記者 「で、動画で流してもいい?」
松本 「うん、いい、いい」
相当忙しかった彼から適当(?)にOKをもらい、12月25日、記者は彼が営んでいるという高円寺中通り商店街のリサイクルショップに向かった。
そして、読者たちの質問を中心とした彼とのインタビューを行った。
字で説明するよりほぼ「生」に近い下の動画から彼の「アホらしさ」の中に隠れていた「何か」を感じ取ってくれれば、と思う。ちなみに、その「何か」に対しての記者の答えは動画の最後に出てくる。
それでは、どうぞ。
【動画を見る】