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昭和35年頃、高校野球は激戦だったらしい。下記に、『新潮45 2006年8月号』(平成18年8月1日発行)p 102, 103を引用する。環状7号線・野沢の交差点から程近い目黒区東が丘の会社社長宅で事件が起きたのは、昭和63年7月8日のこと。 滝野井宏祐氏(仮名・44)が殺害されたのが昭和63年であるから、法政第二高校に在学していたのは、大体、昭和35年頃である。 そして、3年間、野球部で汗を流していたのにも関わらず、レギュラーにはなれなかったのである。 以上より、昭和35年頃、高校野球は激戦だったことがわかる。 もっとも、落ち着いてよく考えてみると、野球部の人数はレギュラーの人数よりも多いのだから、レギュラーになれない野球部員がいても不思議なことでもなんでもないが、運動部の部活をしたことのない私がこの文章を初めて読んだときには、新鮮な驚きを感じたので、あえて、ブログに書いた。 それにしても、この殺人の動機は私には理解しにくい。一応、上記の引用にも動機らしいものは挙げられているし、省略した箇所にも、動機らしいものが延々と書かれているが、どれも、殺人の動機にはなりにくいものだった。ちなみに、父と母、祖母3人の刺し傷は150カ所を上回るものであり、相当、父と母、祖母3人に憎しみがあったと思われる。さらに、この殺人は突然、起こったのではなく、殺人の計画を入念にたて、友人まで殺人に誘ったうえで(←友人には断られたり、実行するときに逃げられたりしたようであるが)殺人を実行しているのである。その割には、この程度の動機であるので、少し驚いてしまった。 もっとも、冷静に、最近50年間、全国レベルで考えてみると、このようなたいした動機のない殺人事件なんて、よくある話である。だから、驚くべき殺人事件ではない。 なお、一応、念のために書いておくが、昭和39年頃、野球は人気のあるスポーツだったらしい。下記に、『新潮45 2006年8月号』(平成18年8月1日発行)p 64, 65を引用する。 ・・・前略・・・ このように、少年野球チームをめぐって、感情的な対立が生じ、それも一因となって殺人事件が起こるくらい、昭和39年頃の少年野球は人気があったのである。 仮に、少年野球に人気がなかったら、このように殺人事件が起きる前に、兄弟のどちらかが少年野球チームの監督をやめるだろうし、たとえ、兄弟が両方とも少年野球の監督を続けていても、配下の選手が次々と少年野球をやめて、少年野球チームは解散となるだろう。 しかし、実際には、兄弟は両方とも少年野球チームの監督を続けていたし、監督の取っ組み合いの喧嘩や殴り合いを目の前で見せられても、弟と口をきいただけで、厳しく叱責されるという理不尽な目にあった選手を見ても、配下の選手が次々とやめるという事態は起こらなかったのであるから、昭和39年頃、少年野球は人気があったのだろう。 もちろん、昭和30年代、野球は人気があるスポーツであったのは、私も知っていたが、ここまで、人気があるとは思わず、これを初めて読んだ時は驚いたので、あえてブログにした。 ちなみに、『犯罪白書 平成16年版』(編集:法務省法務総合研究所。発行:独立行政法人 国立印刷局。平成16年11月25日発行。ISBN:417350179X)p 435によれば、昭和35年に殺人で検挙された少年は、438人(少年10万人当たり:1.17人)、昭和39年に殺人で検挙された少年は361人、昭和63年に殺人で検挙された少年は82人、平成15年に殺人で検挙された少年は、96人(少年10万人当たり:0.38人)である。 なお、昭和35年の少年の人数(0歳以上20歳未満)は37375144人であり、平成15年の少年の人数(0歳以上20歳未満)は約24903000人である(出典:『第五十四回 日本統計年鑑』《平成16年11月発行。編集:総務省統計局。ISBN:4620850144》p 43, 44)。 【おまけ】(←2006年7月25日火曜日以降に付け加えた) 昭和63年7月8日に起きた目黒区社長宅中2少年家族3人惨殺事件の概要は下記の通りである。 昭和63年(1988).7.8〔中2が両親と祖母刺殺〕 何と、凶器に最初、金属バットが使用されていた。おそらく、この金属バットは、この家が保有していたのであろう。ということは、昭和63年頃も、野球は人気があるスポーツだった可能性が考えられる。 なお、この出典は、下記サイトである。データの引用が自由であるそうなので引用した。 http://blog.livedoor.jp/kangaeru2001/ また、エリート一家の高校生弟殺害事件(昭和39年7月15日発生)の事件の概要は下記の通りである。 エリート一家の高校生弟殺害事件 こちらの事件では、凶器にナタが使われている。金属バットが使われていたわけではない。 もっとも、このナタは登山用のナタである。きっと登山の趣味のある人が、この家にいたのだろう。 この出典は、下記サイトである。データの引用が自由であるそうなので引用した。 http://kangaeru.s59.xrea.com/koukouind.htm ちなみに、 http://naochiaki.biz/ のサイトによれば、北海道では、登山時に、ナタ、クマ撃退スプレーなどが必要な場合もあるらしい。なお、私に、登山や山歩きの趣味がないことを念のため、断っておく。 【おまけその2】(←2006年9月11日月曜日以降に付け加えた) 昭和63年7月8日に起きた目黒区社長宅中2少年家族3人惨殺事件は、実は殺人のお手伝いを金銭で雇おうとした犯罪であった。下記引用参照。 昭和63年(1988).7.8〔中2が両親と祖母刺殺〕 上記引用は下記のサイトから引用した。このサイトを読むと、殺し屋や殺人のお手伝いを雇って殺人をしようとする犯罪は、最近50年間、全国レベルで考えると、よくある犯罪であることがわかる。 http://blog.livedoor.jp/kangaeru2001/ 【おまけその3】(←2006年9月19日以降に付け加えた) 世の中には、「獣は親殺しをしない」と信じている人もいるらしい。 そのことの真偽はともかくとして、高村光太郎は、スズムシが親を食い殺すと信じていたらしい。 興味深い話であるので、下記に、『日経ビズテック no.010』(発行:日経BP社。2005年12月26日発行。ISBN:4822222411)p 188の一部を引用する。 なお、原文は特殊な文法や漢字を使っていたが、入力の都合上、現代、一般的に使用されているだろう文法や漢字などに直した。ただし、地名、人名は可能な限り、原文のまま入力した。 高村光太郎という人 このように、高村光太郎は、「スズムシが親を食い殺す」と認識していたことがわかる。 それでは、スズムシは本当に親を食い殺すのだろうか? なんとなく、スズムシが親を食い殺すのは常識であるような気がほんの少し、するが、念のため、ネットで検索してみた。 以下に、それらの一部を引用する。 ・スズムシは「共喰い」をします。 (http://www.sakura-utopia.ne.jp/SU/kobe/suzumushi-school/03.html) 特に産卵期に入ったメスや鳴くようになったオスは栄養を必要とし、不足すると共食いをして折角育てたスズムシの数を減らすことになる。 (http://park7.wakwak.com/~akishimakujira/criket_08.html) りっぱな卵を産むため、栄養をつけるのにオスを食べてしまうこともあります。 (http://www.hat.hi-ho.ne.jp/ramont/lincect/suzu_text/kaikata.htm) どうやら、スズムシはメスだろうがオスだろうが、共食いをするようである。 ということは、スズムシが親を食い殺しても別に不思議なことでもなんでもない。 スズムシどころか、カマキリのメスもオスを食べるようである。 しかも、こういうことは、スズムシやカマキリに関心のある人には常識であるらしい(←ちなみに、私はスズムシやカマキリの飼育をしようと思ったことは今までの人生でないし、実際、飼育したこともない)。 以上より、高村光太郎の生きていた時代の人にとって、そのようなことが既に常識であったかどうかはわからないが、少なくとも、高村光太郎にとって、そのようなことは常識であった可能性は高い。 それにしても、人間の犯罪では、食い殺すことは滅多に起こらないのに、スズムシやカマキリの世界では、配偶者だろうが、親だろうが、子だろうが食い殺すのだから、スズムシやカマキリの世界は残酷である。 もっとも、餌が不足しているときに、そのようにするのだったら、緊急避難として、スズムシやカマキリに同情した方がよいのかもしれない。 と、うっかり思い込んで、あるサイトをさらに読み進めてみると、餌が不足していようが、不足していまいが、スズムシは共食いをするようである。下記にそのサイトの一部を引用する。 注意すること エサは2〜3日で新しいものに、交換します。 (←言葉遣いなど、小学生低学年の子供にも解るようにしてあるそうです。つまり、小学校低学年の子供が読んでも問題のないサイトであるそうです。このサイトの一番、下方にそういう注意書きが書いてありました) (http://www.hat.hi-ho.ne.jp/ramont/lincect/suzu_text/kaikata.htm) やっぱり、スズムシは残酷である。 餌が不足していなくても、力の弱い仲間を食べて殺すという共食いをするのだから。 そして、このブログ記事で取り上げた親・祖母殺しや弟殺しの犯罪者はスズムシよりは優れていることがわかった。 スズムシは力の弱い仲間を食べて殺すが、これらの犯罪者は殺しただけで食べていないので。 もちろん、スズムシが残酷だからといって、これらの犯罪者の罪責が軽減されるわけではない。 したがって、このブログ記事で取り上げた親・祖母殺しや弟殺しの犯罪者は当時の法律が許すのならば死刑にした方が良かったと私が思っているのはいうまでもない。 また、獣(←「けだもの」、「家畜」という意味であるそうだ。『改訂 新潮国語辞典』(新潮社版)によれば。一部が破損しているので、ISBNなどはわからないが、昭和50年代前半に出版されたものである)が親殺し、子殺しをするかどうかもそのうち、気が向いたら、調べてみようと思う。 なお、念のために一般論も書いておくが、スズムシやカマキリが残酷であるのが常識であるからといって、人間の世界における殺人が許されるわけでないのは言うまでもない。私自身は、殺人や強盗致死などの死刑を選択できる犯罪で、動機や犯行の状況などで同情できない場合は、死刑になる者がもっと増えてもかまわないと思っている。 |
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