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北方領土問題:日ロが大きな取引も

日本側代表「北方4島のうち一部の返還でもよい」

 日本とロシアが微妙に接近している。領土・エネルギーという両国間の2大中核懸案と関連し、大きな取引がなされる可能性が徐々に大きくなっている。

 現在日本政府の特命交渉代表を務めている谷内正太郎前外務次官は今月17日、毎日新聞のインタビューで北方4島に関連し、「個人的には、3.5島返還でもいいのではないかと考えている」と語った。北方4島の中で面積が最も広い択捉島の25-30%と残る3島を合わせれば、面積では全体の50%程度になる、という話だ。

 これは、4島すべての返還を主張してきた日本政府の公式の立場とは異なるが、麻生太郎首相の意向を反映したものと解釈されている。麻生首相は、外務大臣時代に同様の主張を行って撤回したことがあり、また今月2日の日ロ首脳会談の際にも、「ロシアは2島、日本は4島を主張して進展がない。政治的決断以外に方法はない」と語っていた。

 このため、日本政府が4島返還の主張を取り下げ、政治的妥協を通じ一部だけを取り戻す方に動く可能性が高い、と日本の各メディアは報じている。

 ロシアがサハリン地域におけるガス生産基地建設への日本の支援を要請していることも、領土交渉と無関係ではない可能性が高い。ロシア政府は現在、4850億立方メートル程度の天然ガスを埋蔵する「サハリン1」鉱区の輸出基地建設に、日本の資金・技術支援を要請している。「サハリン2」鉱区の天然ガスは、既に4月9日から日本に入っている。

東京=辛貞録(シン・ジョンロク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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