広島放送局

2009年4月23日 7時40分更新

広島市長が中川前財務相に抗議


自民党の中川前財務・金融担当大臣が、いわゆる非核三原則にこだわらずに日本が核保有すべきかどうかも議論すべきだという考えを示したことに対し、広島市の秋葉市長はこの発言を批判するコメントを発表しました。

自民党の中川前財務・金融担当大臣は20日、東京都内で記者団に対し、北朝鮮のミサイル発射で日本に対する核攻撃の脅威は増しているとして、いわゆる非核三原則にこだわらずに、日本が核保有すべきかどうかも議論すべきだという考えを示しました。

これに対して、広島市の秋葉市長はきょうコメントを発表し「被爆者の悲惨な体験や核兵器廃絶に向けた懸命な努力を否定するのみならず、核兵器は絶対悪であり人類とは共存し得ないというヒロシマの願いを踏みにじるものだ」と発言を批判しました。

そのうえで「先日のオバマ大統領の演説などにより、核兵器廃絶に向けた国際的気運が高まる中、こうした発言は、海外からの日本に対する不信感を生じさせ、核廃絶の流れに逆行するばかりか、新たな核拡散の動きも招きかねないものだ」と指摘しました。