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【衝撃事件『未解決』の核心】異常さ際立つ猟奇的犯行 なぜ捜査は暗礁に…井の頭公園バラバラ殺人(上) (1/3ページ)
このニュースのトピックス:殺人事件
被害者や遺族の前に立ちはだかる時効の壁。当事者でなくても、その存在には違和感を覚えるのではないか。捜査当局や遺族らは“事件の終焉(しゅうえん)”とどう向き合っているのか。時効が目前に迫った井の頭公園バラバラ殺人事件を通して考える。
オウム事件で無念の転戦
2年前に警視庁を退職した元捜査1課の浦東寛美さん(61)は「4月23日」が決して忘れられない。発生当初から担当した事件が時効を迎えるのは初めてであり、捜査を異例の形で離れたことがなにより無念だったからだ。
事件は、15年前のその日、東京都三鷹市の井の頭公園で起きた。近くに住む1級建築士の川村誠一さん=当時(35)=が切断遺体で発見されたのだ。残された遺体はいずれも約20センチに切りそろえられ、血液はすべて洗い流されていた。さらに、皮膚や手の指紋、掌紋も削り取られているなど、猟奇的な側面が社会の関心をあおった。
約11カ月後の7年3月20日朝、浦東さんはいつも通り捜査本部が置かれた三鷹署に出勤するはずだったが、一本の電話が事件の行く末を大きく変えた。
「築地署へ向かってほしい。霞ケ関で大変なことが起きている」。地下鉄サリン事件の発生を知らせる内容だった。未曾有のテロ事件に捜査1課全員が招集され、捜査本部は解散になった。
オウム真理教による一連の事件は5月の松本智津夫死刑囚(54)の逮捕で収束していくが、捜査1課が三鷹署に再び投入されることはなかった。浦東さんはオウム事件後、今度は別の捜査本部に転戦することになった。
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