【ソウル=尾島島雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は22日、韓国軍が最近、南北の軍事境界線の東部にある標識の1つを北朝鮮側に「数十メートルも移動させる重大な軍事的挑発を働いた」と報じた。韓国側は移動の行為を否定しており、北朝鮮が韓国に対し強めている強硬路線の一環とみられる。朝鮮通信(東京)が伝えた。
北朝鮮は「標識物を即時、元の位置に戻すべきだ」と求めると同時に韓国が応じなければ「自衛的措置を講じるだろう」と警告した。一方、韓国軍の合同参謀本部は同日「根拠のない主張で緊張を高める行動を中断すべきだ」と反論した。
軍事境界線上には約200メートル間隔で1292個のコンクリートの支柱が置かれている。韓国軍によると報道された「第0768号」は北朝鮮側が管理しているという。(22日 22:01)