西日本鉄道(福岡市)は23日、佐賀県基山町の九州自動車道基山バス停近くで、高速バス利用者専用のパークアンドライド駐車場(101台収容)の営業を開始した。同社は「高速バスの利用促進と、周辺の違法駐車解消につなげたい」としている。九州運輸局によると、高速道路の大規模なパークアンドライド専用駐車場は九州では初めて。
●CO2削減 乗車促進
パークアンドライドはマイカーを駐車場に置いて、そこから目的地までバスや電車などの公共交通機関を利用する取り組み。二酸化炭素の排出削減や渋滞解消につながり、国内でも導入する自治体が増えている。
西鉄の駐車場は無人式で基山バス停から徒歩約3分にある町有地(約2500平方メートル)を借り受けて整備。利用は高速バスの乗客に限り、1日24時間出入り可能。料金は48時間以内なら200円、以降は24時間ごとに300円加算される。駐車場利用者は、基山で降車する際に乗務員に申し出て、駐車場のサービス券を受け取る。
基山バス停には19ある同社の路線高速バスが停車。基山から天神・博多駅へ向かうバスが平日の午前7時台に9本出ており、駐車場は福岡都市圏への通勤客の利用を見込んでいる。
この日は午前10時から現地で記念式典があり、同社の中尾和毅常務執行役員が「高速バス利用者の利便性を高め、環境保護にも貢献できる。九州各地にこうした駐車場を増やしていきたい」と述べた。
=2009/02/23付 西日本新聞夕刊=