道南バス(本社室蘭市、堀政三社長)が大気汚染物質排出量を抑制したエコ高速バス1台をこのほど道内で初めて導入し、室蘭―札幌間での運行を開始した。同社は昨年秋から路線バスの一部にエコ車両を導入しており、「北海道洞爺湖サミットに向け、環境保全に貢献したい」と話している。
エコ高速バスは三菱ふそうトラック・バス製の最新型。超高圧燃料噴射と排ガスへの尿素水吹き付けによって、光化学スモッグや酸性雨などの原因となる窒素酸化物(NO2)、人体に悪影響を与える粒子状物質(PM)の排出量を従来の車両より大幅に削減する。国土交通省の新長期排出ガス規制の基準値をパスしている。
全体的に丸みを帯びたボディーと大きな窓、逆三角形のリアウインドー(後部窓)を特徴とした、"近未来"風の外観も利用者の話題。昨年12月24日から室蘭―札幌間の都市間高速バス「白鳥号」の1台として運行を開始している。
同社は昨年9月から、サミット開催地周辺の伊達市など5市町の路線で同様の環境保全機能を備えたエコバス6台を運行している。高速仕様のエコバス導入は道内バス会社では初めてという。
同社では「今後も順次、環境保全型車両を路線と都市間の両方に導入していきたい」と環境重視の姿勢を強調している。
【写真=道南バスが導入したエコ高速バス。丸みを帯びたボディーが目を引く】
|