民主党は23日、政治改革推進本部(岡田克也本部長)の総会を開き、小沢一郎代表が指示した企業・団体献金の全面禁止について、党所属の全国会議員を集めて議論する。次期衆院選マニフェストへの盛り込みに向け、実施時期を何年後とするかが焦点。ただ、22日は、岡田氏が「企業献金容認」の持論を展開する一方、鳩山由紀夫幹事長は「全面禁止」を強調。党内の温度差が改めて浮き彫りとなっており、意見集約の見通しは不透明だ。
「企業団体が悪でないなら、透明性を確保すれば一定の範囲での経済的な貢献はあってもいい」。岡田氏は22日、東京都内での講演で、個人的見解を披露。そのうえで「代表、幹事長などから『この際廃止しろ』と(指示された)」と言及したが、「全面禁止」の実施時期については「これからよく議論を進めたい」とだけ述べた。
一方、鳩山氏は横浜市内での会合で、小沢氏の公設秘書が逮捕・起訴された政治資金規正法違反事件で「ご迷惑をかけた」と陳謝したうえで、「だからこそ、企業献金はどんな形でも認められないようにしていかなければいけない」と強調。「献金廃止の方向性を必ず出していきたい」と意欲を示した。
鳩山氏は、小沢氏の事件が衆院選に与える影響を最小限にとどめる打開策として「全面禁止」を重視するが、岡田氏は党内の慎重論に配慮し、個人献金促進の具体策についても集約を図る構えを見せている。【佐藤丈一、野口武則】
毎日新聞 2009年4月22日 19時56分
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