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April 11(Sat), 2009 
March 02(Mon), 2009
■小泉純一郎が「敗北宣言」か??? 
小泉純一郎元首相が、予想されたこととはいえ、唐突に、昨夜、政界や政争、あるいは政局的な発言からの「撤退宣言」を発したらしいが、これは、一部の小泉系マスコミが、連動するかのように「小泉の乱」とか「小泉劇場」などと持て囃した小泉発言が、「小泉チルドレン」が騒いだだけで、意外に政界は勿論のことだが、国民の間でも、不評で、広がりを見せなかったというだけではなく、場合によっては予告どおり「定額給付金」採決に欠席すれば、「麻生降ろし」が加速するどころか、逆に麻生執行部から「除名処分」を受けて最悪の形で政治生命に終止符を打たれかねない、ということを恐れたからであろう。あるいは、昨日・今日、ということで言えば、日曜日(2/28)放送の「サンデープロジェクト」において、小泉氏の盟友である竹中平蔵元「郵政民営化」担当大臣を前にして、元警察官僚の亀井静香氏が、『かんぽの宿疑惑』について、「国民新党が徹底的に調査した上で、東京地検特捜部に告発しますよ…」と発言したことが、目の前に座っていた竹中氏が顔面蒼白となったように、このあらかじめ仕組まれたはずの「亀井・竹中対決」の政治ショーを注視していた小泉氏及び小泉一派の面々に、決定的な衝撃を与えたということだろう。小泉氏及び小泉一派の面々も、おそらく竹中平蔵氏のお得意の「多弁」と「饒舌」に期待していただろうが、竹中平蔵氏が喋れば喋るほど「ボロ」が出るというシーンの連続で、かえって竹中平蔵氏の「ディベート術」に期待したことが失敗だったということを自覚し、つまり「薮蛇」だったことを自覚したはずだろう。ところで、小泉純一郎元首相としては、政局的な発言からの「撤退宣言」と引き換えに、これ以上の『かんぽの宿疑惑』の追求、あるいは刑事告発を止めてほしいというというメッセージを送っているつもりかもしれないが、おそらくそういう甘い期待は、あっさり裏切られることだろう。鳩山邦夫総務相は、昨日、小泉元首相の「敗北宣言」を予知していたかのように、日本郵政株式会社が予定しているらしい東京駅前の郵便局ビル改築の模様を視察し、改築に「待った」をかけた上に、文化や文明を破壊するだけの「経済合理主義」を激しく批判している。そういえば、鳩山氏の「郵便局ビル改築批判」の発言を、テレビの報道番組の中で、「小泉・竹中構造改革」や「郵政民営化」を弁護するかのように、「やりすぎではないか…」と、かなり辛辣に批判していた木村太郎氏や古館伊知郎氏は、今後、どういう反応を示していくのだろうか。今後も、一貫して「小泉・竹中構造改革」「郵政民営化」擁護の立場から、鳩山総務相批判を続けてくれるのだろうか。小泉純一郎氏や竹中平蔵氏の言動とともに、木村太郎氏や古館伊知郎氏等の発言にも注目していきたいものだ。いずれにしろ、今後の展開が楽しみである。それにしても、奥田碩トヨタ元社長・会長と、エコノミスト田中直毅を両脇に従えて、麻生政権倒閣宣言とも取れるモスクワでの「恫喝記者会見」とは何だったのか。奥田碩氏や田中直毅氏らも共犯ではないのか?
February 25(Wed), 2009
February 12(Thu), 2009
■■小泉元首相による麻生首相批判のあいさつ全文 
配信元:
2009/02/12 20:10 ーー産経新聞
記事本文
小泉純一郎元首相が１２日、自民党本部で開かれた「郵政民営化を堅持し推進する集い」の幹事会で、麻生太郎首相の郵政民営化発言を批判するなどしたあいさつの内容の全文は以下の通り。
私は最近の総理の発言について、怒るというよりも、笑っちゃうくらい、ただただあきれているところなんです。一昨日も総理から話がしたいということで電話で話をしたんですが、そのときに、たまたま小野次郎代議士のブログに「総理それはないでしょう」というのを読んでいたんです。もう一つ、世耕（弘成）参院議員の「それをいっちゃあおしめえよ」。だからね、総理にね、「こういう意見が耳に入っていないでしょうから、官邸にこの小野次郎さんの文章と世耕さんの文章をファクスで送るから、よく読んでおいてくれ」と言っておきました。
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記事本文の続き 大体、総理の方針とか、執行部の方針に批判的な意見を若手が出すとね。執行部からは、「後ろから鉄砲を撃つな」という押さえ込みがかかる。最近の状況はね、「総理が前から、これから戦おうとしている人たちに鉄砲を撃っているんじゃないか、発言は気をつけてくれ」とよく言っておきました。
私についてもね、「常識の通じない男」だとか、「奇人変人」とか言っているようだけど、私は自分では常識をわきまえている普通の人だと思っているんです。これから皆さん、遅くとも９月までには選挙を迎えて戦わなければならない。自民党がどうなっちゃうかみんな心配しています。私もたまには非常識なことをするかもしれませんけれども、大体、政治においては常識的な路線というところに持っていくために、よく、話し合うことが必要だと思っています。これからも、衆院の発議権と参院の発議権が違う場合が起こるかもしれません。そういうことを考えますとね、今、政局より政策優先だという国民の声が強い。だから衆院の意見と参院の意見が違ったら、どういう政策ならば、対策ならば国民の納得ができる案を（できるのか）よく協議してもいいのではないかと私は思っています。
定額給付金の発言についてね、総理は「さもしい」とか「自分はもらわない」とか、いろいろといっていますけどね。この問題についても、私は本当にこの法案が３分の２を使ってでも成立させなければならんような法案とは思っていないんです。もう私は次の選挙では引退表明していますから、あまり多くのことはいいませんが、「あのとき賛成したけれども、実はそうではなかったんだ」と言いたくないから、この定額給付金についてはもっと参院の意見と調整して、妥当な結論を出してほしいなと思っている。
これから皆さんは、選挙を目前にして戦わなければならないし、国民の理解を求めなければならない大事な時期ですよ。ぜひとも９月までには国民に信を問わなければならないのですから、政治で一番大事なのは信頼感。特に総理、総理の発言は信頼がなきゃ選挙は戦えないんです。信頼が大事だということを肝に銘じて、何とか難局を切り抜けるように皆さんと一緒に良い知恵を出していきたいと思い、今日は意見を聞かせてもらおうと思った。
February 11(Wed), 2009
■●これは、小泉・竹中・宮内一派が、「かんぽの宿疑惑(オリックス疑惑)」「キャノン裏金疑惑」で、追い詰められているということだろう。鳩山邦夫総務相の追求に期待しよう。 
「笑っちゃうくらいあきれた」＝郵政見直し発言、首相を批判−自民・小泉氏
2月12日18時40分配信 時事通信
自民党の小泉純一郎元首相は12日午後、党本部で開かれた有志議員による「郵政民営化を堅持し推進する集い」であいさつし、民営化をめぐる麻生太郎首相の一連の発言について「怒るというより、笑っちゃうくらいただただあきれている」と批判した。また、定額給付金の支給を裏付ける2008年度第2次補正予算の関連法案に触れ「（衆院の）3分の2を使って（再可決して）でも成立させないといけないとは思わない」と述べ、執行部に慎重な判断を求めた。
「民営化に賛成でなかった」などと国会で答弁した首相に対し、党内の改革推進派を中心に反発が広まっている。小泉氏は、公明党主導の給付金への不満が残る党内の空気も踏まえ、首相を痛烈に批判した形で、政権内部の亀裂が鮮明になった。
January 26(Mon), 2009
■岸信介と北一輝の出会い。 
和田
週刊新潮で島村征憲なる人物が赤報隊テロに関与したと語っているらしい。
しかし、朝日新聞は否定している。この人物は振り込め詐欺で最近まで収監されていたらしい。 とすると、粗暴犯に比較してリスクの低い高みから犯行を繰り返し、自ら設定した、騙そうとする相手の情報と矛盾する家庭事情で反撃されても、動ずることなく反射的に取り繕って嘘の返答が出来る詐術の才能に長けた人物だろう。 ということで週刊新潮の記事はガセネタと思われるが、大きな広告を掲載した朝日新聞と、売上部数を確保するはずの新潮社は読者の犠牲で利益を得ることになるのだろう。
ここでもう一人の嘘の塊−曽野綾子−を思い出してしまう。
曽野綾子の沖縄ノートにおける「罪の巨塊」誤読問題はエピソードに過ぎず大きな問題とは思っていないが、（単に大江が曽野にカウンターパンチを試みたにすぎない）誤読であるとする側と誤読ではないとする側の主張がほとんど噛み合っていない。 正読とする側の「後出しじゃんけん」なる意味を理解できなかったが、なんとかそれはこういうことではないかという程度に煮詰められた。 しかし、中身は感情的なものである。論理的な問題と感情的な問題は峻別しなければならない。
その上で両者を俯瞰してみたい。
論理的には、二つの観点を考えたい。
一つは部分と全体の問題で「罪の巨塊」の意味を理解するためには
A 当該１つの文章（センテンス）だけで判断すること
B 他の文章と合わせ解釈すること
C 沖縄ノート全体で解釈すること
のうち、どの方向に妥当性・合理性・正当性などがあるのかという観点。
もう一つの観点は曽野が「罪の巨塊」を罪というよりは罪人、罪人というよりは悪人に近い意味で読んだことは曽野の書いた文章から事実と認められる。
そうすると、罪（罪人）と悪（悪人）という語句を使用する場合にはそれぞれ個別・具体的な意味内容と一般的・抽象的な意味内容があるわけで、曽野の読み方はどのような意味内容であり、それは適切であったかどうかを判定する基準として罪と悪の現代での一般的使用例を考える必要がある。 いわゆる一般人の普通の読み方。
しかし、その前に歴史的使用例も分析すれば現代との異動もある程度明らかになる。
まず罪であるが、古い時代のほうが一般的・抽象的な意味に用いられていると思う。原罪とかカルマ（業）という宗教的意味は、自然の人間に対する制約や全体の個に対する制約がきつい（全体主義が当然又は自然である）古代ほど切実に感じられるものなのだ。
現代では、罪は個別具体的な犯罪を指す使用例が多いと考えられる。
それに対して悪はどうか。 悪党という用語は貴族・寺社などの荘園領主の利害を内外で脅かす勢力を指した。後に戦国大名に成長するケースが多い在地名主などの張本（影のボス）の指示・煽動による荘民の年貢減免の強訴・自作自演、宗教芸能宣布を兼ねた行商人等を傭兵として荘園領主の利権を浸食する勢力など荘園領主の利害に絡む敵対勢力をいう。
悪は土地を死守する武士の行動（利害）−一所懸命−に対応して個別具体的な意味を持った。しかし幕藩体制の確立により、武士がサラリーマン化、調略や裏切りが例外的になると「葉隠れ」が主張するような武士道がまるで昔からあったように創作される。
同時に土地を死守するためには調略を受け入れ強いものにつく一所懸命は、藩主に無条件に仕える一生懸命に変化する。悪は利権の視角からではなく、心情の視角から判断されるようになった。
現代でも結果に対する判断として良に対する悪は個別具体的である。 しかし、人に悪が付加された悪人という表現には、更正できない体質的絶対的無条件的なというニュアンス=一般的評価があるように思われる。 ヒットラーやスターリンを極悪人と表現するのと罪人と表現するのとでは罪人のほうが歴史に翻弄された被害者、かわいそうな人物というニュアンスが出てくるのではないか。
加えて、孔子が語ったとされる「罪を憎んで人を憎まず」との日本での普及を考えると現代では罪人よりも悪人の表現が無条件に負の評価・表現だといわざるをえない。
国語力の低い曽野綾子は誤った。私は、曽野が罪の巨塊を罪ではなく、罪人と理解した（死体云々の解釈も罪の結果であり罪に含まれる）ことよりも、罪の巨塊を極悪人・悪の巨魁をも上回る罵倒的表現と理解したことに国語力の低さとともに何とかして大江に復讐したいという焦りを見る。
和田
曽野綾子の罪の巨塊について代表的な大江批判は下記の井沢元彦説。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/5293d396b69a6498f9edb72581480fc4
しかし、この論説は大江批判にはなっても曽野綾子正読説にはなっていない。
http://sankei.jp.msn.com/life/education/071023/edc0710230343000-n1.htm
曽野綾子は「しかし「罪の巨塊」だと思えた人物には会ったことがなかった。人を罪と断定できるのはすべて隠れたことを知っている神だけが可能な認識だからである。」と語っている。明らかに「罪の巨塊」を罪人（極悪人）と認識している。
ところで井沢元彦によれば、「人間としてそれをつぐなうには、あまりも巨きい罪の巨塊のまえで、かれはなんとか正気で生き延びたいとねがう。（強調は引用者）と書かれているが、この「つぐなう」という他動詞の目的語は何だろうか。これが国語の試験に出たら、「巨きい罪」をつぐなうのが正解とされるだろう。「罪の巨塊」を「かれ」のことだと解釈するのは「文法的にムリです」と大江氏はいうが、赤松大尉が自分の犯した「あまりにも巨きい罪の巨塊のまえで・・・」という表現は文法的にも意味的にも成り立つ。というか、だれもがそう読むだろう。」
「巨きい罪」、要するに罪であって罪人・極悪人ではありえない。井沢元彦によっても罪の巨塊の意味は罪であって罪人と認識していないことが明らかである。「赤松が罪人のまえで」と解釈してはいない。死体も罪の結果と認識することはできるのでいずれにしてもこのセンテンスの文脈では罪の巨塊を罪人・極悪人と解釈することは無理で文法的に正統な解釈をすれば、罪のくくりという解釈にならざるをえないということなのだ。罪人のくくりとはならない。
結局、井沢は曽野綾子の解釈を正読と正面から証明しようとはせず、（曽野の誤読を事実上認めながら）搦め手から「罪の巨塊という異様な表現を使うのはけしからん、大江が異様な表現を死体の意味で使用したというのは嘘だ。後出しじゃんけんだ」と言っているにすぎないことになる。
曽野の正読か誤読かという命題が、死体とする大江の表現の適否ないし、死体でもなく、罪人でもない、罪の仲間に言い替えるのが正しいという主張にすり替わっている。
http://blog.goo.ne.jp/lazybones9/e/658ebd8e5e76f4984ccf53fbfc0ea3ef
上記の「人間としてそれをつぐなうには、あまりにも巨きい罪の物証のまえで、かれはなんとか正気で生き伸びたいとねがう。」という読替も極悪人というより罪の一種。
というわけで、私は沖縄ノートの当該センテンスから論理的に曽野綾子の罪の巨塊を極悪人と読む解釈について、正読であるという主張に出会ったことがない。 そのような主張はおそらく不可能であろう。
しかし、前回指摘した他のセンテンスと合わせ読みまた沖縄ノート全編から判断してどうかという議論には検討の余地がある。
その場合、当該センテンスの曽野の誤読に焦点は当たらない。
関連性があってもやはり少し別の命題になることは否定できない。
少なくとも隊長命令か、軍関与かの違い以上に別の問題となる。
自分は、曽野綾子の罪の巨塊の読み方が正読であるという主張をしていると自称する論者はそのような自覚に欠けているかまたは、ほうかむりをしているのかどちらかである。
まず、大江は「沖縄ノート」の表現全体で赤松を極悪人とみなしていると認識する。
その上で秦郁彦の表現では、「大江氏は言い逃れ、はぐらかし、論点のすり替えなど詭弁としか言いようのない非常識、不誠実な答弁をくり返した」ということになる。
このような主張については、別に検討する必要がある。
「沖縄ノート」とはどのような性格の本であるのか。 秦などの言う「言い逃れ、はぐらかし、論点のすり替え」とは何を意味し、どのような前提でそのようなことが語られているのか。 大江証言の真意や背景は何か。
また、曽野綾子の「ある神話の背景」に真実性はあるのか、曽野は何を目指していたのかそれらを検討することが必要である。
和田
正論2006年9月号で徳永弁護士は「大江氏は、まず、どんな調査のもとに、何を根拠にして、赤松元大尉を「罪の巨塊」などと断定し、アイヒマンのごとく絞首刑にされるべきだと断罪したのかを弁明しなければならない。」と語った。
徳永弁護士は、大江の沖縄ノートについて、「赤松元大尉を「罪の巨塊」などと断定し（１）、アイヒマンのごとく絞首刑にされるべきだと断罪した」（２）と読み取りその２つを最大の問題としていることが明らかである。
http://okinawaheiwa.net/project/data/brief12.pdf
上記の尋問記録は細かい部分で必ずしも正確とはいえない感もあるが、おおむね正しいのであろう。
徳永は大江に対する尋問で２度大江の理由又は説明を「いえ、結構です。」と阻んでいる。
阻んだ理由を想像すると
大江の説明は一般人の普通の読み方ではないことが確認できた、又は後付の理屈に過ぎないことが確認できたからこれ以上この項目を追求する必要はない、次の質疑に移らないと時間がなくなる、大江の説明など聴く必要はない、大江は、これから我々（徳永）が自虐と考える内容を長々と説明するはずである。我々はこの裁判を自虐一掃の手段と考えており、大江に説明をさせることは目的を阻害することになる、など複数の要因が考えられる。
徳永弁護士の頭脳では大江から「説明しましょうか」と言われた瞬間、彼の前近代脳にさまざまな思いが交錯したのか、それとも単に彼の戦略脳で早く切り上げたほうが得策と判断したのか、おもしろい詮索であろう。
ところで、徳永弁護士の実際の尋問ではむしろ（１）、（２）の他にもう一つの命題について集中的に尋問している。
たとえば、「『沖縄ノート』の中では、集団自決を引き起こしたことについて具体的に書いておられますね。（69 ページ第２段の部分を示し、読む）ここでは集団自決の命令を具体的に書いてありますね。他にも１ヵ所『命令』という言葉が入っています。『命令された集団自決』、211 ページ『若い将校たる自分の集団自決の命令』と、読者は、ここで使われている『命令』という言葉は、上の『沖縄戦記』から引用された具体的な『命令』を指しているんだと読みとるんだとおもったんですけど、それはまちがいですか、不十分だということですか」
実は、大江に対する名誉毀損裁判が名誉毀損性のフィルターを通過し「真実相当性」まで判断される−実質的に裁判の土俵に上る−ためには、大江が（軍の命令だけでなく）少なくとも赤松隊長の命令を論評している必要がある。徳永弁護士は（名誉毀損性で棄却されることなく）真実相当性の土俵に上がるために、尋問において大江が軍命令を語り、隊長命令を語らないことに苛立っている。沖縄ノートの３つの記述が（普通人の読み方で）隊長命令であって軍命令ではないという徳永の主張は五分の理はあると思うので別に検討する。
しかし、３つめの命題は裁判上、極めて重要なポイントではあるが徳永等の真の目的とは関係が薄く沖縄ノートの主題とも懸け離れている。
本来、アイヒマンとの対比こそ沖縄ノートの主題であった。そしてその根幹部分はドイツと日本との対比であってアイヒマンと赤松との対比は枝葉部分といえる。
そのことは正確に検討されるべきであろう。
キー坊
先日、山崎さんのブログに、よみうりTV・やしきたかじん番組のyoutube映像の紹介がありましたが、明日15日に同番組で以下の内容の放送がされるそうです。関西在住でなければ、見るのは難しいと思いますが、youtubeなどで見られるかもしれないですね。
これは、あの目敏いni0165氏からの情報です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『たかじんのそこまで言って委員会』
よみうりＴＶ
放送日時：平成２１年２月１５日（日）午後１時３０分〜３時<予定>
http://www.ytv.co.jp/takajin/
【司会】
やしきたかじん・辛坊治郎（読売テレビ解説委員）
【パネラー】
三宅久之、田嶋陽子、筆坂秀世、田母神俊雄、桂ざこば、勝谷誠彦、宮崎哲弥、山口もえ
【ゲスト】
高嶋伸欣（琉球大学名誉教授）
小牧 薫（大江・岩波沖縄戦裁判支援連絡会事務局長）
惠隆之介（ジャーナリスト）
【テーマ】
１．「沖縄集団自決問題」
軍の関与について 大江・岩波裁判について
（大阪高裁で控訴棄却で大江・岩波側の勝訴、最高裁に上告中）
教科書明記の変遷 →これからどう明記すべきか？
２．防衛・基地問題（自衛隊について）
January 20(Tue), 2009
■●バラク・オバマなんて知らないよ。 
オバマ新大統領就任セレモニーに過剰に浮かれている世間を前に、オバマなんて、所詮、内容空疎な演説だけが上手い口先男さ、と思っている小生としては、アメリカの外交や経済等のこれからの動向を不安な気持ちで観察しているところだが、たとえばオバマは、就任演説で、「イラクからの撤退」と「イスラムとの対話」を宣言したらしいが、そう宣言するのは仕方ないとしても、いったい、その言葉が、アメリカ帝国にとって何を意味するかを考えると、「アメリカ衰退論」が公然と囁かれる中で、予想以上に事態は深刻なのである。金融危機をめぐるアメリカ経済の破綻寸前の状況という問題に至っては、口先だけの演説で、どうにもならないはずなのである。日本の政治家の質が落ちていることは確かだが、日本にも、オバマのような政治家はいないのかと、とんでもないことを言う人が少なくないが、僕は、オバマのような口先だけの演説男が現れることには、断固、反対である。「失われた10年」とか言われるが、ここ10年ぐらいの日本の政治の悲劇も、実は、小泉、安部、麻生、そして竹中とか、要するに内容空疎な話を立て板に水のように喋り捲る「口先男」たちに占拠されたことによって引き起こされたのである。今こそ、寡黙な、演説下手な政治家よ、出でよ。
キー坊
＞今こそ、寡黙な、演説下手な政治家よ、出でよ。
私も全く同感です。選挙が芸能人の人気投票みたいになった昨今、それは不可能なことなのでしょうか。
尊野ジョーイ
口だけ達者なフェミニストに対抗するためには、田島を黙らせるくらいに弁舌に長けている政治家も必要だと思うんですけどね。
フェミに対抗するための言説を構築する必要があると思います。
奴らは、思想とかじゃなくて、感情で動いていますからね。
フェミについては、思想的な分析よりも、なぜフェミに染まったのか、その動機を心理学的に解明することが重要ではないかと思います。
男の場合、相手の気持ちを思いやるという行為が苦手らしいですね。
私のように、フェミに染まっていたことがある、ちょっとナイーブな人間の方が、フェミの心理分析が上手だったりします（＾皿＾）
同情できる部分もあるんですよね、まあ、たいていが哲学的にみて、とてもたわいないことが原因だったりしますが（笑）
（しかし、女にとって、そのたわいないことが人生のすべてだったりするのである）
January 16(Fri), 2009
■●こちらにも佐藤氏の「小林よしのり批判」の文章(「琉球新報」)を… 
参考のために掲載しておこう。読者がどう読むかは自由であるが、それにしても小林よしのりっていい加減な奴である。すぐ襤褸が出るようなことを平然と書く。反論されると興奮してさらに罵倒を繰り返す。こんな人を、いまだにまともに弁護する応援団がいるというのだから、笑わせる。
『琉球新報』２００９年１月１０日号
「佐藤優のウチナー評論（第５２回）：大田昌秀氏に学ぶ ３」
新年早々、不愉快な話であるが、政治漫画家の小林よしのり氏が、１月７日発売の『ＳＡＰＩＯ』（小学館）１月２８日号で、大田氏に言及した上で、筆者を侮蔑する記述をしている。正確に引用しておく。<佐藤優は「沖縄は全体主義の島ではない」と「世界」で大田元知事と対談で主張しているが、真実は自衛隊員が知っている。沖縄の方言もしゃべれない、サンパチロク文化も喪失している者が、何が遠隔地ナショナリズムだ。パトリオティズムなき妄想的沖縄ナショナリズムのくせに！>
これが小林よしのり氏の印象操作、情報操作の典型的な手法だ。まず、『世界』２００９年１月号の筆者と大田昌秀氏の対談を読めば、「沖縄が全体主義の島でない」というのは、筆者の主張ではなく、筆者と大田氏の共通認識だ。この点についてを『世界』を読んでいない『ＳＡＰＩＯ』の読者に、「沖縄が全体主義の島でない」というのが筆者の一方的主張であるがごとく印象操作をしている。さらに<真実は自衛隊員が知っている>などという言説は、どの自衛隊員がどこで発言しているかという具体的挙証抜きには何の意味ももたない。
さらに「サンパチロク文化の喪失」云々のくだりについては、本連載第４９回「大城立裕氏の真摯な言葉」で、筆者が<沖縄人の血が流れている一人として、筆者もサンパチロク文化の韻律を回復したい>などと述べたことを指しているものと思われる。確かに筆者は、沖縄方言を自由に操ることはできない。しかし、真面目に沖縄方言（琉球語）の勉強、『おもろさうし』のテキスト研究、更に漢文で『球陽』の読み解きをしている。小林よしのり氏がいくつの言語を習得しているか、筆者は承知していないが、筆者は外交官としてロシア語、英語は日常的な実務で用いてきた。チェコ語では神学書を日本語に翻訳している。更に、いくつかの外国語を勉強したが、そのうちドイツ語、朝鮮語、ラテン語、古典ギリシア語は今も仕事で用いている。琉球語については、もう少しで古典ギリシア語のレベルに達すると思っている。沖縄方言の理解不足により、筆者の評論のどのような問題が生じているか具体的かつ実証的に指摘しない限り、この政治漫画家の発言に意味はない。それに、最も重要なことであるが、筆者の自己意識について「妄想的沖縄ナショナリズム」などという悪罵を投げつけられる筋合いはない。もっともこのような侮辱的な言葉を投げつけられることで、筆者の沖縄人としてのアイデンティティーは強化されるので、小林よしのり氏に「刺激を与えてくれてありがとう」と感謝すべきなのであろう。
尊野ジョーイ
ご愁傷様というしかありませんね。
ここまで醜態をさらすと、かつては、私を思想に目覚めさせてくれた恩があるとはいえ、弁護する気も失せます。
昔はこうじゃなかったといっても、今がこれでは何の弁解にもなりません。
人間、増長すると、ここまで人格が歪んでしまうのだという、格好の反面教師とするべきでしょうか（苦笑）
相田みつをに、次のような作品があります。
自己顕示 自己嫌悪
私の心のうらおもて
今の小林の異常なまでの自己顕示欲は、反面、異常なまでの自己嫌悪、何か強いコンプレックスの裏返しではないかと思われます。
西尾先生は、小林は漫画家であることに満足していないと指摘していましたが、知識人に対するコンプレックスがあるのではないでしょうか。
だからこそ、ちょっと誉められただけで、たいしたことない（世渡り上手の）言論人である呉智英を極端に持ち上げたりするのですね（これに騙されて、呉智英の本を熱心に読んだのだが、途中でたいしたことないと気がつき、頭にきて買った本を全部捨ててやった（笑））
西部にしても、自分を高く評価してくれるから、虚栄心がくすぐられて良い気分になっているのでしょう。
西尾先生は、正直に小林の漫画家としての才能を認めたのに、それに対して不満を感じていたみたいです。
漫画家であるよりも、知識人として虚栄心を満たしたいのでしょう。
それもいいですが、学ぶ相手を間違えましたね、格下の人間を選んで、格上の人間の善意を拒否していては（何度か真摯なアドヴァイスをしてくれたのに）、言論人としても大成しないし、本業である漫画の方にも悪影響が出ています。
しかし、小林という裸の王様に、西尾先生以外、本当のことを誰１人として言えない、今の保守論壇は本当に情けないですね。
佐藤さんの今後の活躍に大いに期待します。
小林に引導を渡して下さい、と、私の口から言うことが、ひいては小林への恩返しとなるでしょう。
vagabond
尊野ジョーイさん、前にどこかのブログで少し‘会った’と思いますが、よろしく。
小林よしのりを批判することには賛成です。
しかし（大先生を批判して申し訳ないのですが）西尾幹二さんの主張の一部には首をかしげる部分があります。
彼の『インターネット目録』2006/08/31〜09/28に亘って連載された『小さな違いは決定的な違い』という論文です。
http://www.nishiokanji.jp/blog/?m=200608
実はこの論文は私が「小さな違いは決定的な違い、というのはおかしいのではないか。（保守陣営は）小異を捨てて大同につくべきではないか」との投稿に反論したものです。（私はその後投稿禁止になっています）。
彼はいろいろ述べていますが、要するに「新しい歴史教科書をつくる会」をご自分の意思どうり運営し、批判的な意見を排除する、という意思しか読み取れません。
「白船艦隊」などを持ち出し「歴史における反米」を押付けようとしたことで、その後の保守陣営の（それこそ）堕落が始まっているように思います。
尊野ジョーイ
＞vagabondさん
覚えていますよ、久しぶりですね。
私もかなり西尾先生批判をしました（苦笑）
西尾幹二無謬説でもあるまいし、批判すること自体はかまわないと思います。
もっと本格的な議論が必要だと思いますが、今は体調があまり良くないので（ブログを見ていただければ理解できると思います）、明日になってから、ゆっくりと書き込みしたいと思います。
vagabond
日本から画期的で世界にも通用するような「保守思想」を生み出すことが出来るか？というと、はなはだ心もとないようです。
例えば、いわゆる「大東亜戦争肯定論（日本だけが悪くない、論も含む）」には新しい観点は殆どなく、誰かの（検証を伴わない）コピーでしかなく、しかも私のような素人にもすぐに見破られるようなお粗末なものばかりです（ここには西尾幹二さんの主張も含まれます）。
これは田母神‘論文’を高く持ち上げる保守‘知識人’にも見られます。
私はこれをカス‘論文’と呼んでいますが、論文と呼べる代物ではないのに・・・・保守陣営は確実に劣化しています。
尊野ジョーイ
＞vagabondさん
体調が良くないので、簡単な質問をしてみます。
小異を捨てるというのは、具体的に何を捨てるのでしょうか。
そして、大同につくというのは、具体的にどのような行動をすることなのでしょうか。
西尾先生と直接に話したことがありますが、先生は、若者の意見もしっかりと聞いてくれる度量のある人でした。
批判を受け入れないという狭量な心の持ち主とは思えません。
具体的に、どんな発言が問題だというのか、示してもらえませすでしょうか。
それと、歴史認識における反米思想が、どのようにして保守論壇の劣化を招いたのか、それも具体的に説明してもらえますでしょうか。
むしろ、親米思想が保守論壇を劣化させているようにも思えるのですが、いかがですか。
vagabondさんの主張に対して、具体的に答える元気がないので、今回は質問するという形にさせてもらいました。
vagabond
「小異を捨て大同につく」の一番初めに必要なことは、歴史認識です。
「大東亜戦争肯定、または、仕方なかった」論を語るのは結構ですが、非常に感情的で「何々を証明せよ」とか「証拠を示せ」など出来そうにもない要求を突きつけ、当然のことながら相手が満足する答を出さないと「マインド・コントロールされている」とか（そのブログから）追い出すなど、「場外乱闘」に終っています。
私も西尾さんの「インターネット目録」から追放されました。
冷静な議論が出来ないのなら、ひとまずその問題は脇に置き、当面の憲法改正、国際貢献の問題に集中して議論すべきです。
とりあえず、この程度にしておきます。また・・・。
尊野ジョーイ
＞vagabondさん
なるほど、そうだったのですか。
確かに、保守論壇の劣化は看過できないものがありますね。
私は、福田恒在先生を尊敬しているのですが、福田先生が活躍していた頃と比較すると、保守論壇は明らかに質が落ちていますね。
西尾先生以外、これといって見るべき論者が存在しません。
若手としては、日本保守主義研究会の活動に注目しています。
将来、ここから世界に通用するような論客が出てくるかもしれません。
ところで、日録からvagabondさんを排除したのは、西尾先生の指示ではなく、管理人さんの判断だと思います。
当時、日録の管理人は３人いたのですが、裏で色々とごたごたがあって、結局、女の人の管理人が１人だけ残ることになりました。
その人が、掲示板が荒れていると判断したのだと思います。
私も西尾先生批判をしていましたが、注意を受けただけで投稿禁止にはされませんでした。
vagabond
福田恒在にせよ西尾幹二にせよ「（日本は）大東亜戦争をはじめたことを肯定、若しくは、悪くない」論と、日本の未来（こういう国にしたい）とはどう繋がるのか、それを示さなければただのノスタルジア程度で終ります。
もちろん、‘肯定論’には賛成できませんが、仮にそれを支持した倒しても、未来にどう繋がるのか、それを聞いたことがありません。
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【日録からvagabondさんを排除したのは、西尾先生の指示ではなく、管理人さんの判断だと思います】
とあなたは云われますが、責任者は管理人ではなく西尾さんです。
西尾さんを持ち上げなかったどころか、大いに批判したから管理人は、従って西尾さんは「荒らし」と判断したのでしょう。
私のごとき素人の批判に対して‘ムキ’になるようでは「論者」とは云えませんね。
spec
私は左翼なんでマルクスや宇野弘蔵、廣松はある程度読んでいますが
ブログ主の山崎先生や佐藤優さんは左翼でもないのに、廣松や柄谷を読んでいて感心します。
柄谷行人の本だけあまり読めていないので、これから読もうと思っています。
私も大したことないですが、小林よしのりやネット右翼を見ると教養がないですね。小林よしのりは廣松や柄谷なんて読めないでしょうね。左翼を見習って欲しいです（笑）。
January 10(Sat), 2009
■コメント欄もやっと新年を迎えることが出来ました。 
今年もよろしくお願いします。
コメント欄は承認なしに、つまり投稿の段階で、即、画面に表示されるように変更しました。様々な投稿を歓迎します。(山崎行太郎)
■尊野ジョーイさん。
「小林よしのりマンガ」の「愛読者の歴史」に関する貴重なお話と分析、ありがとうございます。参考にさせていただきます。
■キー坊さん。
コメント、ありがとうございます。また年末の資料送付、ありがとうございます。さて、ブログ開設されたそうで、おめでとうございます。
「キー坊」さんのブログのアドレス
尊野ジョーイ
「小林よしのりの没落」
小林よしのりのゴーマニズム宣言は、かつての輝きを失って迷走を続けています。
元々、極左思想の持ち主だった私が、保守思想に転向したきっかけがゴーマニズム宣言でした（それまでは、天皇制も否定していたし、高校の時には国歌の斉唱を拒否していた）。
もともとサヨク思想の持ち主だった小林は、初期の頃はサヨク的な言説のゴーマニズム宣言を描いていた。
それが、つくる会の運動に参加する課程で、だんだんと保守思想に目覚めてきました。
私も小林が成長するのと合わせて、自分自身の思想も進化していきました。
そうです、ゴーマニズム宣言は、小林自身の成長とともに、読者も成長していくマンガだったのです。
その頃の小林には謙虚さがあったので、まだ成長する余地があり、そのつど、新たな思想的成長を示していました。
そこまでのゴー宣は健全であったと思います。
それが、どこで間違えてしまったのか、小林自身の勘違いで、自分が偉いと尊大な精神を持つようになってしまったのです。
それからのゴー宣は、かつての健全さを失い、頑迷で尊大で虚栄に彩られた見苦しい内容に変質しました。
それまでは、どんなに間違っていても、それを反省して新たに成長してきたゴー宣でしたが、そして、それが魅力でしたが、そのゴー宣の長所がなくなってしまっては、とたんに色あせたプロパガンダのような存在になってしまいました。
かつてのゴー宣の輝きを知っているだけに、今の状況が非常に残念に思えてなりません。
私は、小林に反省を促す手紙を書いたりもしましたが、それを素直に聞いてくれる心の余裕は、彼にはないのでしょう。
ここはもう、晩節を汚すくらいなら、いっそのこと連載の打ち切りを望みます。
過去の栄光を残したまま、既存の思想をマンガで伝える（新たに創造することは出来ないけど）というゴー宣の役割を終えて欲しいと切に願います。
ところで、ゴー宣の当初の目的は、「現実を物語化」することでした。
これだけしらけきったつまらない世の中を、何とか生きがいを持てる面白い世の中にしようというのが、初期のゴー宣の目的だったはずです。
そして、マンガという手法によって、それは成功していたと思われます（薬害エイズでの人集めの成功など）
それが、自分の分を弁えずに、漫画家であることに満足せずに、思想家になろうとしてわしズムなどを始めたのが間違いの始まりであったと思います。
それまで、思想家としての訓練をしてこなかったのに、にわか仕込みで一朝一夕に思想家になれるわけがないのです。
出来ないことをやろうとした、身の程をわきまえなかったのが、今の惨状を招いた元凶でしょう。
いま、彼に言葉を送るとしたら、「もう一度、初心に戻って、漫画家としての使命を再認識して下さい」と言いたいですね。
漫画家はあくまでも漫画家であることに誇りを持つべきであり、思想の解説をしてもいいかもしれないけど、自分自身が思想家になろうなどと思い上がった行動は厳禁です。
ちなみに、小林が没落を始めたきっかけは、小林が西尾幹二先生を理解できなかったことが大きく関係していると思います。
最初に小林と西尾先生が対立したのは、台湾に関する論考でした。
台湾独立派の思想的な甘さを厳しく批判した西尾先生に対して、小林が激しく反発しました。
この時、私はどうしたかというと、西尾先生の意見に賛同したのです。
ここから、それまでは思想的に小林に導かれる立場であった私が、小林からの独立を始めた端緒でありました。
それから私は、思想的には小林から離れて、西尾先生の方に傾倒することになります。
私は新たに成長したのですが、小林の成長はここまでが限界だったようです。
余談ですが、私が西尾先生の台湾に関する論考について、感想を手紙に書いて送ったところ、何と賛同してくれてありがとうという手紙を頂きました。
郵便受けに「西尾幹二」と書かれた封筒を見つけた時は、本当に驚愕したのを今でもはっきりと覚えています。
まさか西尾先生ほどの人間は、当時は２５、６歳だった若者の書いた手紙を真剣に読んでくれるとは思っていなかったからです。
さらに驚いたことには、ある日曜の朝、電話が鳴ったので出てみると、低い声で「西尾ですが○○さんはいますか」というではありませんか。
私は思わず、「に、西尾先生ですか！？」と叫んでしまいました。
何事かと思っていると、何と畏れ多いことに、私の書いた手紙を、自分の論考に引用したいので、その許可を求める電話だったのです（私の住所から、わざわざ電話番号を調べたらしい）
ここで私は、即諾することが出来きず、しばらく逡巡することになりました。
引用してもらえるのはありがたいのですが、当時は大学院生だった私は、社会学という極左の集まっている学問分野を専攻していたので、つくる会の会長（当時）である西尾先生と懇意であるということが知られると、自分の将来に対して不利益が生じるかもしれないという保身の心が働いたのです。
もう少しで、「いや、掲載するのは待ってもらえますか」という言葉がのど元まで出かかっていました。
しかし、すでに雑誌（正論）へ寄稿は終わっていて、印刷も終わって後は発行するだけの段階になっているとのこと。
せめて匿名にしてもらえないかと言おうと思ったのですが、それも無理という状況でした（西尾先生も、もっと事前に電話してくれれば良かったのに（苦笑））。
今から掲載を拒否すると、印刷をやり直したりして迷惑がかかるなぁと思った私は、苦渋の選択として掲載を許諾したのでした。
今から考えれば、西尾先生に引用してもらえるなんて名誉は滅多にないのですから、最初から快諾しておけば良かったのですけどね。
しかし、当時、私が西尾先生の支持者であるということで、指導教官から嫌がらせを受けたりとか、他の教授にも嫌みを言われたりとか、さんざん嫌な目に会っていたので、極左教授にほとほとうんざりしていたので、それも無理からぬことではなかったかと思います。
今は誇りに思っていますが、私の書いた手紙は、西尾幹二著『国を潰してなるものか』「私の台湾紀行」の３０７Ｐ〜３０８Ｐに引用されています。
今、改めて読み返してみると、稚拙な文章ではありますが、我ながら、なかなか鋭い指摘をしているなぁと感じました（＾＾ゝ
キー坊
お久しぶり、お邪魔します。
本年も、山崎行太郎様のご活発なる言論活動を期待しております。
曽野綾子ほどの「大物」支援者が、自民党丸から降りようとしているのでしょうか。所詮、欲得勘定が先に立つ物書きなのでしょうね。
「赤松隊陣中日誌」オリジナル版を読みましたが、谷本編集の1970年版とは大幅に違うもののようです。
小生も拙いブログを作りまして、「ある神話の背景」罵倒をやってみたいと思ってます。
尊野ジョーイ
＞山崎様
私のつたない文章を参考にしていただいて、ありがとう御座います。
自分でいうのもなんですが、かつてのゴーマニズム宣言の「賢明な」読者は、すでに小林からは離れてしまっていると思います。
今残っているのは、小林の偶像崇拝主義者でしょう。
小林無謬論者、小林天皇論者みたいなもの、あるいは、小林教というカルト集団かもしれません（苦笑）
ちなみに、ゴー宣が売れなくなった最大の要因は、思想的な劣化よりも、作品そのものがつまらなくなったからだと思います。
むしろ、思想的には幼かった初期の方が、マンガ作品としては面白い内容になっているんですよね。
西部を批判している部分なんて、今読んでも笑えます（笑）
そういう自由で柔軟な発想が出来たからこそ、面白いギャグも思いついたのでしょうが、尊大で頑迷になってしまった今は、ギャグにも冴えがなくなってしまいました。
昔なら、こんなコマ割で、この程度のギャグしか言えないことはなかったと思うことがしばしばあります。
ゴーマンだからこそ面白かったのに、本気で尊大になってしまっては、笑うに笑えませんよね。
キー坊
山崎さん。
拙ブログを紹介していただいて、有難うございます。
石田郁夫の慶良間に関する、ルポルタージュを早く紹介したくて、拙速にもブログを立ち上げたのです。本当はＨＰを作って、長い文章は紹介したかったのですが、まだその技術がありません。近いうち、適当なページを作って移転した後に、ブログでは曽野綾子「神話」の話題を展開しようと思っています。
ラサ#lhasa
おい、山崎。くそまじめにコメントしに来てやったぞ。ありがたく思えよ。
佐藤優が琉球新報で小林よしのりを批判して云々とのことだが、
＞小林よしのりや、小林よしのり信者、あるいはそれに類する人達は、「小林よしのり批判」に慣れていないらしく、何故、小林よしのりを批判するのか、と抗議してくる。
↑これ根拠あんの？小林ヲタが琉球新報によしりん批判すんな、なんて言ったヤツなんていんの？
いちいち琉球新報なんかチェックしてるコヴァなんていねぇだろ。
山崎は小林よしのりを利用してこうやって注目されるようになったこと、ありがたく思えよ。
ま、俺の田舎ではまったく本屋で見かけない月刊日本に記事載せてもらっていくらもらえんのか知らんけどな。
http://diamond.jp/feature/koizumi-takenaka/10001/
だから、曽野綾子は渡嘉敷島の集団自決について現地調査をしたが大江はしていないなどの論評は的はずれというほかはない。
「沖縄ノート」の212ページから215ページでは渡嘉敷島の守備隊長はアイヒマンと同じように被害者によってその戦争犯罪が裁かれるべきだとする。
そして核心部分に入る。
大江は事実上戦争法定で４つの項目について場合分けをしている。
４項目は次のとおり ドイツでのアイヒマンは守備隊長にドイツ青年が日本青年に置き換わることはいうまでもない。著述とは順序が異なるが、以下の順序で記載するとわかりやすい。
Aドイツの青年は自国の戦争犯罪に罪責感を感じるのか、感じないのか
B アイヒマンは罪を認めるか、認めないのか
C アイヒマンはドイツの青年の罪責感を取り除くために罪を引き受けるのか引き受けないのか
D Cで引き受ける場合、ドイツの青年は罪責の重荷を取り除くのか、取り除かないのか
大江はドイツの場合、ABCDそれぞれについて×○○○だという。
日本ではAが×だから、Dも×（元もと無いものは取り除けない）。想像上はCを○と考える自由を持つが、どう考えてもCDも×と判断せざるを得ないと記述している。
すなわち、日本ではABCDすべて×だというのである。
それ以外の読み方はむつかしい。
http://fight-de-sports.txt-nifty.com/ukiyo/2008/01/index.html
上記の分析は細部にこだわりすぎて、「日本青年一般」を日本青年総体と解釈したために全体の解釈について泥沼に陥っていると思う。「日本青年一般」は単純に多くの日本青年と解釈すれば沖縄ノート全体の著述内容と整合性が出てくる。
http://kuraha5.ti-da.net/e1821548.html
後に続く次のような表現からもそれ以外には読みとれない。
「現にいま、若い世代の倫理的想像力の世界において、在日朝鮮人をめぐりどのような事態がおこっているかを見よ。ごく一般の愚かしい高校生が、なにものとも知れぬものにつながる使命感、「或る昂揚感」に揺り動かされて、その稚い廉恥心すらそこなうことなく、朝鮮高校生に殴りかかる実状を見よ。この前の戦争中のいろいろな出来事や父親の行動と、まったくおなじことを、新世代の日本人が、真の罪責感はなしに、そのままくりかえしてしまいかねない様子に見える時、かれらからにせの罪責感を取除く手続きのみをおこない、逆にかれらの倫理的想像力における真の罪責感の種子の自生をうながす努力をしないこと、
それは大規模な国家犯罪へとむかうあやまちの構造を、あらためてひとつずつ積みかさねていることではないのか。」
「おりがきたとみなして那覇空港に降りたった、旧守備隊長は、沖縄の青年たちに難詰されたし、渡嘉敷島に渡ろうとする埠頭では、沖縄のフェリイ・ボートから乗船を拒まれた。かれはじつのところ、イスラエル法廷におけるアイヒマンのように、沖縄法廷で裁かれてしかるべきであったであろうが、永年にわたって怒りを持続しながらも、穏やかな表現しかそれにあたえぬ沖縄の人々は、かれを拉致しはしなかったのである。
それでもわれわれは、架空の沖縄法廷に、一日本人をして立たしめ、右に引いたアイヒマンの言葉が、ドイツを日本におきかえて、かれの口から発せられる光景を思い描く、想像力の自由をもつ。かれが日本青年の心から罪責の重荷を取除くのに応分の義務を果たしたいと、「或る昂揚感」とともに語る法廷の光景を、へどをもよおしつつ詳細に思い描く、想像力のにがい自由をもつ。この法廷をながれるものはイスラエル法廷のそれよりもっとグロテスクだ。なぜなら「日本青年」一般は、じつは、その心に罪責の重荷を背おっていないからである。」
以上の内容は、ドイツと日本の戦争にかかる戦後精神を対比させたものでそれ以外の読み方が可能とは思えない。