98年、和歌山市で4人が死亡、63人が急性ヒ素中毒になった毒物カレー事件で、一審、二審で死刑判決を受けた林真須美被告に対する上告審で、最高裁は21日午後、林被告側の上告を退ける判決を言い渡した。これにより、林被告の死刑判決が確定することになる。 この事件では、直接的な証拠がない中、裁判で検察側は状況証拠のみによる立証を展開、林被告は一審で黙秘、二審では無罪を主張したが、一審、二審判決は動機は不明としながらも、検察側の主張をほぼ採用し、死刑を言い渡している。
上告審でもカレー鍋の前で林被告が1人でいたという目撃証言や、ヒ素が一致したとする鑑定の信用性などをめぐり、弁護側と検察側の主張は対立していた。
最高裁は、21日午後3時からの判決で林被告側の上告を退け、一審、二審の死刑を支持する判決を言い渡した。これにより、林被告の死刑判決が確定することになる。