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世界が驚いた韓国の核融合技術(中)

30社以上の企業・研究所が共同で開発

◆50年後には100億ドル市場

 これ以外にもサムスン重工業・高麗製鋼・韓国原子力研究院など30社以上の企業や研究所がKSTARの開発に参加した。これらの企業は国際核融合路(ITER)の建設にも参加する。韓国は分担金のほとんどをKSTAR建設で開発した部品で、現物負担することになったからだ。

 とりわけITERで利用される真空容器の20%は韓国企業が製造する。誤差が10ミリ以内の超精密な機器だ。ITER機構長の池田要氏は本紙との電子メールによるインタビューで、「KSTARのような優れた研究成果を生み出した韓国企業の技術力。これはITERの成功を左右するカギになるだろう」と断言した。

 KSTARは韓国企業に新たな市場を切り開いてくれると期待されている。専門家は商業用核融合発電所の需要について、50年後には極東地域だけで少なくとも1000億ドル(約8兆9000億円)に達すると予想している。韓国企業はKSTARで得たノウハウがあれば、この市場で100億ドル(約8900億円)以上のシェアは確保できると見込んでいる。

 核融合のような巨大科学はそれ以外のさまざまな産業分野にも影響を及ぼす。その代表的な事例が核融合を起こす超高温状態のプラズマだ。世界の半導体設備市場でプラズマ技術が必要な分野は70%との分析結果もある。ディスプレー製造設備、水素発生装置、太陽電池などに応用されるものまで合わせると、経済効果は数百兆ウォン(100兆ウォン=約6兆4000億円)規模に達する、と核融合研究所は分析している。

大徳=チョ・ホジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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