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【コラム】韓国も6カ国協議を拒否しよう(下)

 こうして始まった6カ国協議が第1回から第6回まで、また1回の協議に複数の会合を経る形で6年近く続く中で、北朝鮮は文字通りやりたい放題にやってきた。2004年9月には6カ国協議不参加宣言を行い、05年10月に核兵器保有を発表、06年7月には長距離ミサイル「テポドン1号」を試験発射した。その年の10月にはついに地下核実験を実施、今度は3000キロ以上飛行可能な飛翔(ひしょう)体の発射実験まで行った。北朝鮮の核問題を解決するために開催されてきた6カ国協議がすでに失敗していることは明白だ。

 6カ国協議が開催されている間、中国のテレビやラジオは朝から晩まで、会談が行われている釣魚台迎賓館にある芳菲園の六角形の会場から全国に生中継し、解説などで大忙しになる。テレビやラジオでその様子を知った中国人たちは、「わが中国は世界の平和と安定のために大きな役割を果たしている」と感激する。その会談で話し合われている内容は難しくてよく分からない様子だが、芳菲園は今や観光コースになっている。中国各地から上京してきた教師や学生は六角形の会談会場を見物し、喜ぶ。会談には失敗したが、会場は有名になり、中国政府は国内外に「平和の生産者」というイメージを広めるのに成功した。

 今や韓国も冷静に考えるべきだ。6カ国協議が行われていた間、北朝鮮に対する韓国の安全保障担保能力と軍事的制御能力は衰える一方だったという事実について考えてみよう。6カ国協議はまるで「シーシュポスの岩」(「さいの河原」のように、岩を山に押し上げても転がり落ちるという果てしない苦行)のように、少し押し上げてははるか下に落ちるという作業を繰り返してきた。「中国がやったことだ」と言って、ふて腐れている北朝鮮をやっとのことで6カ国協議の会場まで呼び戻したことがすべてだ。こうなれば、韓国は次の通り大声を上げてもいい時が来たのではないか。「6カ国協議には二度と参加しない」「議長国が無能すぎるから変えよう」。一度くらいこう言い放ってみてはどうだろうか。

朴勝俊(パク・スンジュン)中国専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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