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就職活動:就職戦線、より厳しく 合同説明会、参加企業が激減 /埼玉

 ◇中小で積極採用も

 新年度に入り10年3月新卒者向けの就職活動が本格的に始まった。だが、不況の影響で県内企業の求人の冷え込みは続いている。昨年度の「就職浪人」も就職活動に加わることから、今年の就職戦線は一層厳しくなる見通しだ。【久保玲、岸本悠、山崎征克】

 ◇「アプローチ数増やすべき」

 県雇用対策協議会が17日、さいたま市大宮区で開催した求人企業の合同説明会。参加企業は昨年(76社)の半分以下の32社。20日の熊谷会場は前年の40社から7社に激減した。

 協議会は、今回から若年層のフリーター対策として、新卒だけでなく既卒採用も対象にした。しかし企業に参加を交渉しても反応は芳しくなかったという。担当者は「景気の見通しが立たないから、と断る企業が多かった」とこぼす。

 それでも参加企業からは積極的な声も。大宮会場で、化学メーカーの人事担当者は「景気が悪く、新入社員をじっくり育てる余裕はないが、即戦力はほしい。大手も採用枠が減っているので、中小規模の企業にとっては優秀な人材を採用するチャンス」。プラスチック製品製造業「ユニプラ」(川越市)は初参加。内野厚司・同社管理課長は「製造業だけに不景気の影響は大きいが、優秀な人材を得る好機だ」と話していた。

    ◇

 県が若年層向けに就職相談をしているヤングキャリアセンター埼玉(さいたま市)を訪れる学生は、1月から前年比6~8割増しと大幅に増加しているといい、学生側の意識も変わりつつある。

 17日の説明会に参加した、栃木県野木町の男性(22)は、3月に日本大学を卒業した。昨年は大手しか受けずに内定ゼロ。今年は中小企業も受けている。「地元だけでは採用が少なくて、大宮まで出てきた」と必死だ。

 求職者向けに県内の優良企業のガイドブックを発行している東京商工リサーチ埼玉支店情報部の坂田芳博さんは「この不景気で、大手でも倒産するという現実が学生にも分かったはず。中小でも優良な企業に目を向け、自分に合う職業を見つけて」と話す。

 就職大手の毎日コミュニケーションズ(東京)によると、新4年生の就職活動は昨秋からの景気悪化の影響をまともに受けるため、ガイダンスを増やすなど早めの活動を促す大学もあるという。就職情報サイト「マイナビ」の栗田卓也編集長は、「採用人数を絞る企業が増えている。一つの業界に固執せず、アプローチ数を増やす方がよい」と分析する。

毎日新聞 2009年4月21日 地方版

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