無投票で続投が決まった豊岡市の中貝宗治市長は20日、2期目の抱負を語った。「特に東京をターゲットにPRしたい」と環境都市・豊岡の情報発信に意欲を見せた。【皆木成実】
--再選の感想を。
2回連続の無投票当選で、選挙戦を通じて市民の思いを十分聞く機会がなかったのは残念。告示前に市内を回って対話する集会などを行い、有害鳥獣の駆除、医療の確保、過疎地の交通問題、治水といった切実な要望を強く感じた。
--2期目の抱負は?
コウノトリをシンボルにしたまちづくりは、関西では認知されてきたが、東京への浸透はまだまだ。コウノトリ但馬空港の東京直行便実現も、北近畿豊岡自動車道の早期完成といった市の悲願も、東京へアピールしないと実現しない。情報発信の手法をさらに工夫していく。
--行政改革の方向性は?
情報発信にしても職員一人一人が「ぜひ豊岡に来て」と呼びかけるような意欲を持たなければダメだ。意欲を引き出すのは、個々の施策での成功体験だと思う。「コウノトリ商品券」は大きな反響があり、職員の自信になった。こうした成功例を評価していきたい。
--但馬の中心都市として他市町との連携は?
特に医療で連携したい。一つの自治体の診療体制が破たんすれば、隣接自治体に患者が流れ込み、そこの医療も崩壊するおそれがある。養父市の産科医確保問題など、但馬全体で連携して医療を守りたい。
〔但馬版〕
毎日新聞 2009年4月21日 地方版