2007-09-24
■[編集]昔だったらマンガを描いていた若者が、今はライトノベルを書いているのかもしれない
多摩坂です。マンガにしてみたいライトノベルは、昔の作品だと「〈卵王子〉カイルロッドの苦難」。最近の作品では「ゼロの使い魔」です。ファンタジー好きやね自分。
今日は昨日に引き続き小梅けいとさんを自宅にカンヅメ。途中笹倉綾人さんが陣中見舞い&ネコを見に家に来ました。こがん(今日の写真のネコ)が人見知りしてマッサージチェアの中の謎空間に隠れてしまい、紹介できなかったのが残念です。
さて。私は以前、仕事の関係でとあるライトノベルの小説賞の応募原稿をいくつか読ませてもらい、大変驚いたことがあります。何の賞も受賞していない作品たちであるにもかかわらず、そのどれもが私が過去に関わったマンガ賞受賞作品よりも面白く、魅力があったのです。
担当の方が気をつかって、応募作の中でも読めるものを選んでくれたであろうことは理解しています。マンガは話だけでなく絵も描けなければいけないことは重々承知です。それを考慮に入れて、しかしそれでもなおレベルが違いすぎる。この時私は「面白いものを書ける若手は、マンガ以外の業界に流れているのではないか」という危惧を抱きました。
娯楽が少なかった時代は、他に選択肢がないので、絵が下手でもマンガ家を目指すという例があったと思います。しかし現在、クリエイター志望の若者は選択肢に困りません。代々木アニメーション学院の設置学科が良い塩梅に時代を映す鏡になっているので例にとりますが、ここはその時々の需要に応じてアニメーター科、ゲームクリエイター科、声優タレント科、フィギュア科、ノベルズ科などの学科を設置しています。
クリエイター予備軍の進路は増える一方。マンガ家志望者の層は相対的にどんどん薄くなり、近年は特にお笑いやライトノベルに面白いものを書ける人材を奪われている可能性があります。
「マンガが面白くなくなった」と言う人が多くなって久しいですが、その理由の一端は、案外こういうところにあるのかもしれません。