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ラノ漫 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2007-10-08

特等席で涼み中

[]ラノベマンガ作家の選びかた:描けない・化けない・売れない・運がない作家には手を出さない

多摩坂です。好きな言葉は「原稿上がりました」。嫌いな言葉は「おかけになった電話は、現在電源が入っていないか、電波の届かない所にいるため、かかりません」です。修羅場中に作家に連絡がつかなくなることほど恐ろしいことはありません。


さて。私は原作物のマンガを立ち上げるときに、原作との相性を重視して作家を選ぶのですが、それ以外にも気にかけていることが4つほどあります。今日はこれを紹介したいと思います。


(1)連載に耐えられる生産力があるか

原作物はメディアミックスとのかねあいから、スケジュールがタイトであることが多いです。作品にかかわる関係者の数も多いので、メディア展開中に原稿を落とすとたいへん迷惑がかかります。無理を押してでも使うべき筆の遅い作家もときにはいますが、なるべく定期連載をこなす生産力のある作家を起用するようにしています。



(2)その作品をまかせることで作家は化けるか

すぐれた原作には、作家に刺激をあたえ、隠れていた才能を開花させる力があります。原作に奉仕するだけでなく、その作品にかかわることで「化ける」作家を起用したいものだとつねづね思っています。



(3)本を売る力があるか

原作と相性はいいものの、売れない作家というのがいます。「味わい深いが、どうにもこうにも地味」な作風の人が多いです。メディアミックスとは露出の戦略であり、原作ファンと好事家以外の層にもアピールすることを求められるので、いぶし銀作家はよほど大化けする見込みがない限りは起用しません。



(4)運は太いか

西原理恵子さんの言葉に「つかない編集と一緒にいると、こっちまでつかなくなるのよ」というのがあります。運の太い人は自分と一緒に周りを引っ張り上げてくれますが、不運な人は才能とは関係なしに周囲の足を引っ張ります。あまり運のない人には近づかないのが賢明です。



以前書いた「原作ファンが支持するラノベマンガの作り方」と併用するとかなり効果的です。



次回はこれだけ気を配っても上手くいかないことがあるその原因の一つ、「性格という名の才能」についてお話ししたいと思います。

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